こんな時、練乳があればいいのに…! と思われたことはなかったでしょうか。

例えば果物を食べてみて、その果物が思ったよりも酸っぱかった場合、こんな時に練乳があれば!ということがたまにはあります。
しかし、我が家では常に常備をしている、ということはしていません。
運良く冷蔵庫の中などにあればいいけど、無い場合でもすぐに買いに行くのは面倒だし、結局は買わないままがほとんど。
また、あった!ラッキーと思って賞味期限をみると結構過ぎていることもあったりします。

そんなとき、牛乳と砂糖があれば大丈夫です。
砂糖は常に常備しているので、あとは冷蔵庫の中の牛乳が切れてさえいなければOK。
牛乳はかなりの確立で常備はしていますが、ない時は残念!

練乳のレシピはすごく簡単で、耐熱容器と電子レンジさえあればすぐに出来てしまいます。
電子レンジがなければコンロと鍋でもOK。作り方は多少違う程度で、両者共ほぼ同じです。


では手作りのレシピです。

なお、今回は簡単に電子レンジで作ります。

材料の牛乳と砂糖

< 材料 > 参考仕上がり量、約66gの場合。
この仕上がり量は、加熱する時間の長さで全然変わりますので、あくまでも参考としての量です。

【牛乳】--- 120cc(約124g)
(牛乳の場合は、120ccをグラム数に換算すると約124gです。)
【砂糖】--- 30g

材料の牛乳は、生乳100%のものを選び、中でも低脂肪牛乳ではない普通の牛乳を使用しました。
このレシピの場合、砂糖に対する牛乳の割合が比較的に多めなので、スキムミルク(脱脂粉乳)などを追加しなくても十分にコクがあります。

ちなみに、ふと気になったので、低脂肪牛乳(生乳100%で乳脂肪分68%カット)でも作ってみましたが、思ったよりも普通においしい練乳になりました。

< 道具 >
【耐熱容器】(電子レンジ対応)
(加熱すると材料が湧き上がってきますので、大き目のものを選びます。)
【冷却水を入れるための容器】
(上記の耐熱容器の底部が入るもの。例えば、大きいボウル・桶・たらい等。)

作り方を簡単に説明すると

まず、材料を耐熱容器に入れる。

その耐熱容器を電子レンジにかけ、加熱したら容器をレンジから取り出して、中身の材料をヘラなどでかき混ぜる。

それを数回繰り返し、材料がほんの少しだけトロリとなってきたら加熱終了。

最後に、耐熱容器の底から、中身の材料(練乳)を冷却水で冷やしたら完成です。

以上で、15分前後の工程です。


作り方をさらに詳しく説明すると

砂糖と牛乳を混ぜる

1.まず、耐熱容器の中に砂糖と牛乳を入れます。

このあとレンジにかけますが、ラップはしません。
なので、材料が湧き上がってきてもこぼれないように、材料の上のほうに余裕の出来る大きさの耐熱容器を使用します。

電子レンジにかける

2.それをレンジに入れて500Wで【1分】加熱したら、一旦容器を取り出して、材料をかき混ぜながら砂糖を溶かします。

3.再びレンジに入れて500Wで【5分】加熱し、容器を取り出して材料をかき混ぜます。

4.そして、くり返しレンジの500Wで【3分】加熱し、容器を取り出して材料をかき混ぜます。

ちなみに、材料を混ぜるときには、材料が湧き上がった際のボウルの内側にこびり付いた分もこそぎ落としながら混ぜてゆきます。

材料の量が少し減った様子

5.けっこう水分が少なくなってきました。
そろそろ完成に近づいていますので、これからは様子を見ながら調整する作業です。

レンジの500Wで【1分】ずつ加熱してゆく作業をあと2~3回ほど行って、硬さを確認しながら材料をかき混ぜてゆきます。
あともう少し、というところまできたら500Wで【10~20秒】ずつの加熱で調整します。
冷めたら硬めになりますので、そこを考慮しながら確認してゆきます。
感覚的には、ちょっと柔らかいかな~!というくらいで丁度です。

材料の熱い状態で、冷たい練乳ほどの粘度にまでしてしまうと、冷蔵庫に入れて冷たくなった時にミルクジャムになってしまいます。
さらにそのまま加熱し続けると生キャラメルになってしまいます。
まあ、それはそれで両方とも美味しいですが。

仮に、ミルクジャムぐらいまで硬くなってしまった場合は、沸騰させたお湯を少し加えて練り混ぜれば柔らかい状態に戻せます。
もしもその時に、お湯を入れ過ぎて柔らかくし過ぎてしまった場合は、もう一度レンジでチンします。

また、感覚で作るのが難しい場合は、ハカリで計量しながら作る方法もおすすめです。
その場合、まず最初に容器だけの重さを量り、次に容器を含む全体の重さを量って記録しておき、加熱して水分を飛ばしてゆくごとにハカリで計量して材料の重さの変化を確認してゆきます。

このレシピ(牛乳124g:砂糖30g)の場合では。
容器の中にある材料の重さを、半分よりも少なめの45%程度の重さになるまで水分を飛ばしたあたりから練乳っぽい感じになってきます。
そして、45% → 40%の間で急激に硬くなってきます。
硬さの表
今回は、材料である牛乳と砂糖の合計が154gなので、
(45%の重さである約69g)~(40%程の重さである約62g)の間を目安に水分を飛ばしてゆきます。
とくに、43%あたりがベストだとおもいます。
このレシピの場合、重さにすると約66gです。
しかし、この辺はお好みで。

最終調整の加熱は10~20秒単位でするのがおすすめです。あともう少しというところで1分も加熱してしまうと、ベストな状態をかなり通り過ぎてしまう恐れがあります。

材料を冷却中の様子

6.最後の作業は。
まず、用意しておいた大きいボウルなどの容器に冷却水を入れ、
次に、その冷却水の中に、材料の入った耐熱容器の底部分が浸かる状態にし、
その状態のまま、ヘラやスプーンなどで耐熱容器の中の材料を回しながら冷まします。

その時、冷却水を入れておく容器が小さい場合は冷却水がすぐに温くなってしまうので、氷も一緒に入れておくと早く冷やすことができます。

そして、冷めたら完成です。


保存期限は安全を考慮して、使用した牛乳のパックに記載された賞味期限と同じとしておけば良いと思います。
但し、清潔な容器に密封して、冷蔵庫に入れておくことは必要です。

この自家製の練乳は簡単に作れるので、その状況に合わせて使い切れる必要な分だけを作ることにして、なるべく作り過ぎないようにすれば良いと思います。
そうすれば、保存する期限を気にすることもありません。
例えば、砂糖15gに牛乳60cc程にすれば、少しだけ必要な時には丁度かもしれません。
作る量が少なくなると加熱時間も短くなるので、より気軽に作れます。
その際は、数回行う加熱の時間を、初めから最後まで500Wで【1分】ずつにしておいて、その加熱のたびに硬さ(もしくは重さ)を確認してゆき。
あともう少しというところまできたら500Wで【10秒】ずつの加熱で調整します。
そうすると、硬過ぎにしてしまう心配がなくて良いと思います。
ちなみにこの量だと、500Wで【1分】ずつの加熱を6回と、500Wで【10秒】ずつを1~3回ほどだと思います。


先程すこし触れた、コンロと鍋で手作りする方法は…。

材料は全く同じで、道具が耐熱容器のかわりに鍋になり、熱源が電子レンジのかわりにコンロの火になります。

作り方は
1.材料を鍋に入れ。
2.その鍋を弱火にかけながら、ヘラなどでゆっくりとかき混ぜ続けて。
3.材料がほんの少しだけトロリとなってきたら火を止めて加熱終了です。
硬さの確認の仕方は、上記の電子レンジでの作り方を参考に。
4.そして、冷やしたら完成です。
最後の冷やす作業は、上記の電子レンジでの作り方を参考に。


色々な使い道があります

キウイフルーツに練乳をかけるところ

練乳(コンデンスミルク)をかける果物といえば、すぐにイチゴが思い浮かびますが、そのほかの色々な果物にもけっこう合います。

例えばリンゴやキウイフルーツ、オレンジなどの酸味のある果物にもすごく合うと思います。
フルーツは一年中なにかしら購入する機会があると思うので、あっ酸っぱいと思ったら即「牛乳と砂糖をレンジでチン!」してみては。

また、急に甘い物が食べたくなった時に、トーストにかけると甘いおやつにもなります。
バターをタップリと塗ったトーストの上にかけるとめちゃくちゃ美味しいです。

あと、練乳の入ったかき氷を買ったのに、思ったほど練乳感の無い時には、追い練乳。

そして自家製のかき氷。
プレーンはもちろん、あずき、抹茶などの練乳がけなどは王道です。

練乳でホットミルクをつくる

さらに、お湯に溶かしてホットミルクにしても美味しいです。
練乳は、さらに加熱を続けると生キャラメルになってしまうくらいなので、
牛乳だけを温めたホットミルクよりも、ほんの少しだけ風味があります。
また、その上からシナモンパウダーをふりかけても美味しく頂けます。

もちろん、ホットといえばコーヒー・紅茶・緑茶に入れても合います。
またそれらを冷やして、氷を入れたグラスに注ぎ、アイスにして飲んでも美味しいはずです。

こうやって自宅で練乳(コンデンスミルク)を手作りすることが出来ると、急に必要となった時や、あま~いものが欲しくなった時などに助かります。
また、手作りレシピの場合、厳選した材料を使って自宅で作れるので、お子様などにも安心して出せますね。


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