空になったブリキの缶を片付けていた時のこと、
そのブリキ缶と、市販のカレー粉の入ってる缶とがなんだか似ているなぁとふと思う。
そして、その缶をぼ~っと見ているうちに、なんだかカレー粉を作りたい気分に…。

家に常備しておくと 何かと役に立つのがカレー粉。
材料さえ揃えば自宅でも簡単に手作りできます。

以前には、数種類のスパイスやハーブがパウダー状になってセット販売されている、いくつかの「手作り用セット」で、何度かカレー粉を作ったことはあるのですが、その時は材料の確認もそこそこに、ただ混ぜて煎っただけ。
今回は材料を自分で揃えることで、自家製のオリジナル感をさらに出してみようかと…。


[1]■まずは、「材料の種類が多いバージョン」のカレー粉を作る。

色んなレシピを参考にして必要な材料を調べ、書き出してみる。 今回は材料の種類をなるべく多くしてみようということで、できれば20種類以上用意するつもりだったが、とりあえず下記の18種類で作ることに。

なお、自宅にストックしてある材料はもちろんそれを使いますが。 我が家では、スパイスの大半をホールかシードでしか買っていないことを思い出し チョットあせる…。 その後、足りない分は追加しましたが、それでもやっぱりシードを買ってしまいました。 なので、自分で砕いたり挽いたりしてパウダー状にします。

さらには、せっかくの手作りなので、自分で作れるものは出来る限り手作りすることに。
まず、書き出した材料の中で自分で作れそうなものとしては、ドライ(乾燥)ガーリック・ドライジンジャー・ドライタイム・陳皮でした。

カレー粉の材料
■材料(100g分)

【クミン】… 17g
【ターメリック】… 13g
【コリアンダー】… 13g
【カルダモン】… 11g
【フェンネル】… 5g
【フェネグリーク】… 5g
【唐辛子】… 5g
【ガーリック】… 5g
【シナモン】… 4g
【ブラックペッパー】… 4g
【クローブ】… 3g
【ジンジャー】… 3g
【陳皮】… 2g
【ナツメグ】… 2g
【オールスパイス】… 2g
【スターアニス】… 2g
【タイム】… 2g
【ローリエ】… 2g
※すべて、乾燥(ドライ)されたものです。
※材料それぞれの特徴は下に記載。

以上、ターメリックとオールスパイスを除き、ほぼホールやシードなど原形の材料を用意。 かなり面倒だけど、なんとか頑張ってパウダー状に…。

今回は、「すり鉢・乳鉢・薬味おろし・手動ミル」などの道具を駆使して材料を細かくしました。
…と言いたいところでしたが、何種類かをすり終えたあたりから、腕がちぎれそうになるくらいだるくなってきた…。なので途中から「ミキサー(電動ミル)」も参加させることに…。
2種類や3種類ならばいいけれど、さすがに種類が多すぎると大変です。 やっぱりパウダーになった材料を買うべきだったかな…。
まあ、その苦労の分、香りの立つ 味わい深いカレー粉になってくれればいいのですが…。
乳鉢と、その他のすりおろす道具たち

出来れば、すべての種類の材料を一度にまとめてミキサーにかけてしまえば簡単だったのでしょうが、
そうすると、粉々になり易い材料と、なり難い材料とのばらつきが出てしまう。
また、材料ひとつひとつの風味や香りの確認もしたかったので、とりあえず別々にパウダー状にし、あとから混ぜることに。

なお今回は、最初に全部の材料をまずパウダー状にしてから、そのあとで、そのパウダーをローストする(煎る)。という順番で作業をしますが、
この逆で、先にシードやホールの状態でまずローストして(煎って)、そのあとから材料をパウダー状にする。という方法もあるようです。

しかし、材料の大きさ・形状などを鑑みた場合、
先にローストをすると、例えば大きいナツメグには火が通っていないのに、薄い・細い・小さい材料は焼け過ぎに…。ということにもなりかねないので、
今回も、以前作った時(手作りセット)のように、「パウダー状にしてから、全て均等にロースト。」にしておきます。
でも、もしかしたら、先にローストした方が、スパイスたちを潰し易かったのかもしれませんが…。

※一部のスパイスをミキサーにかけると、容器の内側にそのエキスがベッタリとこびり付いて、洗剤を使っても取れなくなる場合があります。
特に容器がプラスチック製の場合はとんでもない事になりますので注意が必要です。
多くのスパイスは全然大丈夫だとは思いますが、やめておいた方が良いものもたまにあります。
例えば、クローブ(ホール)をプラスチック製容器のミキサーにかけると、容器の内側が大変なことに…。

[2]■それでは、材料を混ぜ合わせてカレー粉を作ります。

■作り方


フライパンで混ぜ始めるところ

.パウダー状の材料をフライパンに入れ、よく混ぜ合わせます。

「まだ火にかけていない冷たいフライパン」にすべての材料を入れて、よく混ぜ合わせます。

なお、使用するヘラは、材質によっては色・匂いが付くので注意が必要。

今回は、最初からすべての材料を一度にフライパンへ入れてしまう方法にしますが、
色々調べると、このほかには、最初にターメリックだけを弱火で煎って、そのあと、残りの材料全部を入れて煎るというレシピもありました。
ローストをしている様子

.弱火にかけ、ヘラなどでかき混ぜながら、香りが立ってくるまで煎ります(ローストします)。

この時、材料のスパイスやハーブたちが焦げないように注意しながら混ぜること。
3~5分ほどして香りが立ってきたら、様子を見て火を止めます。

この工程では、途中で植物オイルを加えるレシピと、加えないレシピとがあるようですが、
今回、植物オイルは加えませんでした。
フライパンに入れたまま粗熱を取っているところ

.スパイスの香りが立ってきたら、火を止めて粗熱をとります。

火を止めた直後は、フライパンに余熱が溜まっていますので、その余熱で2~3分かき混ぜながら煎り、そのあと、粉を広げて粗熱をとります。

火をかける前には浅い色だったものが、最終的にはカレー粉らしい色に。

以上で、カレー粉作りの作業は終了です。

ちなみにですが、煎る前に“ただ混ぜただけの粉”を少しだけ味見してみた時には、えっ!分量間違った? というような味でしたが、出来上がってみたらめっちゃ美味しかったです!

完成してビンに詰めたカレー粉

.粗熱がとれたら、密閉容器に入れて保存。

出来たカレー粉は、缶や瓶などの密閉できる容器に入れ、光の当たらない涼しい場所(冷暗所)で保存します。
1カ月ほど熟成させると、材料のスパイスやハーブたちが落ち着いて馴染んでくるとのこと。
さらには、3~6カ月熟成させたくらいの風味が一番良いらしい。

とはいえ、味見をした限りでは、煎りたて直ぐのカレー粉でも全然おいしいです…。
煎りたてだったら、スパイスの立ったスパイシーなカレーが出来そうです。

ちなみに、老舗のうなぎ屋のたれのように、使って少なくなったら、その中に新しい作りたてを混ぜてゆくと、より美味しくなっていくそうです。


[3]■次のカレー粉は、「最少の材料で作るバージョン」です。

上記では、「なるべく多くの種類の材料を入れてみる」というバージョンでしたが、
このバージョンでは、「最低これだけの種類があればカレーになるらしい」という材料だけで作ってみた。

ボウルに入った3種類のスパイス
■材料(25g分)

【ターメリック】… 4g
【クミン】… 11g
【コリアンダー】… 10g

■作り方
上記と同じ。

■結果
これだけでも“十分”にカレー粉と言えるほどです。 多くの人は、口の中に入れた瞬間おそらくカレーと言ってしまうでしょう。
そして、ローストした室内に充満した匂いも完全にカレーです。

ということは、カレー味が欲しい時。基本的には少なくともこの「3種類のスパイス」さえ 家にストックしてあればいいだけ。
あとは、好みのスパイスを何か追加するだけで、その追加した分だけは確実に深みの増したカレー粉が作れてしまうということ…。
その場合、この下の方に記載したように、材料それぞれの特徴を鑑みて追加するのもよいかも。

とりあえず、辛味となる【唐辛子】だけは、まず最初に入れておきたい。今回は上の3種類に1g追加。
ボウルに入ったパウダーの唐辛子

さらにそこへ、好みのスパイスを色々と(いわゆるガラムマサラですね)加えることによって、自分好みのカレー粉に仕上げることが出来ます。
これは自家製ならではの楽しみですね。

なお、材料の「種類が多いほう」は、お互いの個性を少しばかり和らげ合った味に…。(とはいってもスパイシーではあります。)
そして「種類の少ないほう」が、スパイスの個性が際立って“尖った感じのカレー”になるようです。


[4]■材料それぞれの特徴は…。

スパイス全種類が並んでいる様子

■風味・香り付け
【クミン】
・エスニックな風味(カレーっぽい)
【コリアンダー】
・エスニックな風味・少しの辛み・漢方薬のような香り
【カルダモン】
・さわやかでスパイシーな風味・辛み・ほろ苦さ・山椒のような味
【フェンネル】
・甘い香り・甘味・フルーティーな風味
【フェネグリーク】
・甘い香り・わずかな苦み・カレーっぽい匂い
【クローブ】
・漢方薬のような風味・コーラのような甘い香り・しびれるような辛さ
【シナモン】
・甘い香り・わずかな辛み・甘味
【陳皮】
・柑橘の香りと風味・かすかな甘味
【ナツメグ】
・まろやかな苦み・甘い香り
【オールスパイス】
・シナモン、クローブ、ナツメグを合わせたようなスパイシーな香りと味
【スターアニス】(八角)
・甘い香り・甘味・フルーティーなかすかな酸味
【タイム】
・甘いフルーティーな香り・ほのかな苦み
【ローリエ】
・ほのかな苦み・清涼感のあるさわやかな香り・肉や魚の臭み消し ※ベイリーフでもよい

■辛味付け
【唐辛子】(カイエンペッパー)
・どちらかといえば、後からきてヒリヒリと長引く辛さ(主な辛さ調整用)
【ブラックペッパー】(黒コショウ)
・スパイシーでしびれるような辛さ
【ジンジャー】(生姜)
・すぐにピリピリとくる辛さ・肉や魚の臭み消し

■旨味付け
【ガーリック】(ニンニク)
・ニンニク独特の香り・旨味・少しの辛み

■色付け
【ターメリック】(ウコン)
・色づけ用(黄色)・わずかな辛み・わずかに漢方薬のような香り
なお、今回は入れなかったが、赤みが欲しい時には【赤パプリカ】なども。

※上記はすべて、乾燥(ドライ)されたものです。


[5]■作れそうな材料は自家製で。

今回は、「自家製しました」という感じを味わいたかったので、作れそうな材料はなるべく手作りしました。

■自家製の材料

乾燥させたニンニク

【ドライガーリック】

ニンニクをスライスして、乾燥させるだけ。
34gのスライスニンニクを乾燥させて、14.5gのドライガーリックが出来ました。

ドライガーリックは、旨味の基となります。

乾燥させた生姜

【ドライジンジャー】

生姜をスライスして、乾燥させるだけ。
49gのスライス生姜を乾燥させて、3.9gのドライジンジャーが出来ました。

ドライジンジャーは辛さのスパイスとなります。

家庭菜園で摘んだコモンタイム

【ドライタイム】

枝のまま、乾燥させるだけ。
今回は、家庭菜園で摘んだコモンタイムを使用。
乾燥後、茎から葉をしごき落とします。

甘いフルーティーな香りがします。

自家製の陳皮

【陳皮】

陳皮が作れるのは季節次第。
温州みかんの旬はほぼ冬なので、それ以外の時期は市販の陳皮パウダーで。
まあ、冬の時期以外でも、冷凍みかんやマンダリンが手に入れば作れる場合もあります。


なお、下記のページでは、陳皮の詳しい作り方も紹介しています。↓
「陳皮」の作り方! 及び みかんの皮から農薬を落とす方法


2種類の自家製カレー粉

以上、2種類のオリジナル自家製カレー粉を手作りしてみました。
ちなみに、自宅にストックしておいた市販のカレー粉と匂いの嗅ぎ分けをしてみたのですが、今回作った方があきらかに香りは強い。
そして、出来たてすぐの時点で味見をした場合でも、かなり美味しかった。
なので、とりあえず1カ月後、熟成した時の味がとても楽しみです。

カレー粉は非常に使い道が広く、料理の味を整えたり、下味をつける時に使ったりと大活躍。
さらには、パッと振りかけるだけで、料理でもスナック菓子でもすぐにカレー味にしてしまいます。
もちろん、トロトロやシャバシャバな本格的なカレーも作れます。

今回は、材料を自分で挽いてパウダー状にしたのでけっこう大変でしたが、もし、最初からパウダー状の材料で作っていたとしたらとても簡単ですよ。

なお、カレー粉作りのレシピは千差万別。 おそらくあらゆる方法を試していくと、かならず自分好みの味が見つかるはず。
しかし、そんなことをしていたら、とんでもない量のカレー粉の山が出来てしまうので。今回はこのへんで…。


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