前回は「基本的で最もシンプルなバック」を、ということで、あえてポケットの無い縦長トートバックを作りましたが、今後、内ポケットがあればと思うこともあるかもしれない。
そこで今回は、内側にポケットのあるタイプも作ってみることにしました…。

縦長トートバック

なお、内側にポケットがあるといっても、パッチポケットや袋ポケットなどがバック内側に直接縫い付けられているのではく、「トートバック」と「バックインポケット」は別々に作り、それらが組み合わさったときにポケット付きのトートバックとなるようなデザインにしてあります。

内ポケット付きのバックにしたいという時にはバックインポケットを取り付けて使用すればいいし、サブバックやエコバックなどとして小さく折りたたんで持ち歩きたい時などには、取り付けないで使用するということも出来ます…。

それでは、以下のように「縦長トートバック」そして「バックインポケット」の順で作ります。


■まずは、Dカンを設けた「縦長トートバック」を作る。

トートバックの作り方は、前ページの【ロックミシンを使わずに「裏地無しのトートーバック」を作る】とほぼ同じです。基本的な作り方はそちらを参照。
以下では、「前ページの作り方との相違点」と「新しく加わる作業」だけを記述しておきます。
なお、前ページとの相違点とは「Dカンの有り無し」と「そのDカンを設置する側の持ち手の長さ」。
そして、新しく加わる作業とは「Dカンを固定する作業」です。

持ち手の型紙
■材料

【布】… 今回も「11号帆布」を使用
【Dカン】… 2個(内幅25mm・線径4mm・無垢の真鍮製)
Dカンの内幅が25mmなのは、バック持ち手の仕上がり幅が25mm(2.5cm)だから。

※なお今回は、持ち手用布地の裁ち方図に記したように、「Dカン設置側」と「Dカン無し側」の長さの差を3cmにしておきました。ですがこの差は、Dカンの線径(太さ)によっては多少変えたほうがいいという場合もあるかもしれません。

●バック本体の「必要な布地(裁ち方図)」は前ページに記してあります。

■作り方


バックの底部分の全体の様子

工程1~9まではほぼ同じ。

まずは、前ページ【ロックミシンを使わずに「裏地無しのトートーバック」を作る】を見ながら作業を進めます。
工程1~9までは、前ページとほぼ同じ作業です。

完成した持ち手とDカン

なお、この時点での相違点は「Dカンを設置する側の持ち手の長さ」と「Dカンを用意しておくこと」だけです。

長いほうの持ち手にDカンを通してある

工程まで終わったら、長いほうの持ち手にDカンを通します。

Dカンを通した持ち手を縫い付けてある

工程10で、Dカンを通した持ち手を縫い付ける。

ここは、2本の持ち手を縫い付ける工程です。
前ページとの違いは、Dカンがあるか無いかです。

工程1112は前ページと同じ。

工程11では、袋口を三つ折り縫いする際の下準備。
工程12では、袋口を三つ折り縫いしています。

Dカンを通して持ち手を固定させる

工程13で、Dカンを固定させる。

ここでも前ページとの違いは、Dカンがあるか無いかです。

●まず、Dカンを持ち手の最下部に配置する。そしてそのまま持ち手を上方向に倒し、工程12の三つ折り縫いをした際の縫い線上で縫い付けます。
●さらにこのあと、袋口には2~3㎜幅のステッチを入れます。なおその際、ステッチを入れると同時に持ち手も一緒に縫い付けることとなります。この部分は前ページと同じです。
※いずれも、前ページの工程13にて詳しく。

以上で「Dカンを設けた縦長トートバック」を作る作業は終了。あとは表裏をひっくり返すだけです。


■それでは次に「バックインポケット」作ります。

このバックインポケットは「上記で作ったトートバック」に取り付ける専用です。

バックインポケットの型紙
■材料

【布】… 今回は「11号帆布」を使用
【接着キルト芯】
【ジャンパーホック】… 2セット

今回も、裁断する前に帆布は「水通し」しておきました。

■作り方


裁断した布を並べた様子

.布を裁断。

ベルトを作る工程のイラスト

2.ベルトを作る。

●8cm側を半分に折り曲げ、アイロンで折り目を付けておきます。
●その折り目を目安にして、8cmの半分をさらに半分(4cm)にします。

ベルト先端部を内側に折り返す様子

●そのあと、布端のほつれ止めのため、画像のように先端部を内側に折り返します。
※2本とも片側だけ。

コバステッチで周囲を縫い合わせたところ

●さらに、2cm幅となるように半分に折り曲げ、コバステッチで周囲を縫い合わせます。
なお、折り返し部分は分厚くなるので、木槌で叩いて薄くしてから縫いました。

これでベルトの準備は完了。

接着キルト芯の張り付け方

.接着キルト芯を張り付ける。

「布A」の内面に接着キルト芯を張り付けます。

※注意《この面には内面と外面が混在しています》
接着キルト芯を張り付けてある部分は内面ではありますが、接着キルト芯を張り付けてない部分(布Aの下部)は、このあとの工程8で折り曲げたときに外面となります。

布の下端を三つ折り縫い

.布Aと布Bの下端を三つ折り縫い。

「布A」と「布B」の下端2cm分を三つ折り縫いにします。
※「布A」はキルト芯の貼ってないほうが下側となります。
なお、このイラストにおける「布A」は、上記工程3のイラストにおける「布A」の反対面です。

AとBを縫い合わせる工程のイラスト

.布Aと布Bを縫い合わせる。

●まず、イラスト左側のように「布A」に「布B」を合わせて縫います(縫い代0.5の赤い点線)。
●次に、イラスト右側のように「布B」を上方向に返し、折り曲げ部分にアイロンをかけておきます。

縫い合わせた辺りにステッチ

.ステッチで押さえておく。

折り曲げた「布B」を押さえるために、上記工程5で縫い合わせた線(折り曲げ線)から0.5cm(5mm)上のところにステッチをかけておきます。

ポケット中心の仕切り

.仕切りを設ける。

「布B」(AとBの布が重なった状態)の中心を縫って、その縫い線をポケット中心の仕切りとします。

なお、上部は補強のため、逆三角の形に縫っておきました。なお、この逆三角の部分だけミシンの送りピッチ(針目)は細かくしてあります。

Aの布の下部を表側に折り曲げ

.布Aの下部分を表側に折り曲げる。

「布A」と「布B」の下端同士(イラストでは黄線同士)が突き合わさるようにして折り曲げます。
さらにそのあと、折り曲げ部分にアイロンをかけておきます。
この作業後の高さは、計算上で31cmとなります。

Cの布の下端を折り曲げ

.布Cの下端を1cm折り曲げる。

「布C」の下端1cmを内側に折り曲げてアイロンをかけておきます。
そうすると、計算上は高さ31cmとなります。

ABとCを縫い合わせる

10.ABとCを縫い合わせる。

「布AB」と「布C」を中表の状態でピッタリと合わせ、下部以外の縁をコの字状に縫います(赤の点線部分)。
この時、「布AB」と「布C」の間には2本のベルトを挟んだ状態にして縫います。
なお、このあと表裏をひっくり返したときに内側に置いたベルトは外側に出てきますので、布のほつれ止めがしてあるほうを内側にして置きます。
ちなみに、2本のベルトのピッチ(◎)は、前記で作ったバック持ち手のピッチと同じです。

そして、縫い終えたら、ひっくり返したときの角の形がキレイに出るように、上部の2か所の角はカットしておきます。

表裏をひっくり返す様子

11.表裏をひっくり返す。

形を整えてアイロンで押さえておいた

12.形を整える。

ひっくり返したら、角と端部の形をキレイに整えて、アイロンで押さえておきます。

内側にコルクを差し込んでおいた

13.布C側に、ジャンパーホックのゲンコ(凸部)側を取り付ける。

まずは、ゲンコ(凸部)を留めるためのパーツである“ホソ”の軸を通すための下穴をあけます。
今回は、任意の位置に目打ちを刺して径3㎜程の穴を開けました。
この時、内側に挟まれている「ベルトの付け根」と「布C」は重なっている状態のまま、それらを同時に貫通させます。
なお穴を開ける際には、反対側の「AB」まで穴が開かないように、内側にコルクを差し込んでおきました。

表側にゲンコを取り付ける

そして、貫通した穴の内側からホソの軸を通し、表側にゲンコ(凸部)を取り付けます。

中を覗いた時の様子

この画像は、中を覗いた時の様子です。
このように「ベルトの付け根」と「布C」が重なった状態でホックが取り付けられています。
なおこれは、補強のためです。「布C」一枚だけにホックを取り付けておくと弱いので…。

5㎜幅で全周にステッチ

14.縁にステッチ。

下部の開口部分を塞ぐため。そして各部位を安定させて強度を増すため。そしてデザイン的にという意味も兼ねたステッチを縁に入れておきます。
ステッチの幅は全周5㎜幅にしておきました。

ジャンパーホックのバネ側を取り付け

15.ジャンパーホックのバネ(凹部)側をベルトに取り付ける。

まずは、ベルトの任意の位置に、バネ(凹部)を留めるためのパーツである“アタマ”の軸を通すための下穴をあけます。
今回は、グリグリと目打ちを刺して径3㎜程の穴を開けました。
そして、アタマに付いている軸を穴に挿し込んで反対側にバネ(凹部)を取り付けます。

バックインポケットが完成したところ

以上で完成。
下部に大きいポケットが1つ。上部に小さいポケットが2つのバックインポケットが出来ました。

ホックを留めてループ状になったベルト

ホックを留めるとベルトがループ状になります。

Dカンにベルトを通して設置

上記で作ったバックに取り付けて使用するときは、Dカンにベルトを通してからホックを留めて吊り下げるようにします。
なおこのポケットは、接着キルト芯でハリとコシを持たせてあるので、離れた2か所のベルト部分で吊り下げてあったとしても真ん中部分がダラーンと下がるようなことはないようになっています。

バックインポケットの使用中の様子

ポケットが必要な時には取り付けて、必要のない時は取り外して使用する。
また、取り外してある時は、フリーになっているDカンにキーホルダーなどを引っ掛けるなどの使用方法もあり。


以上のように今回は、「トートバック」と、後付けの「バックインポケット」を手作りしてみました。


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