先日手作りした泡立て器の使い勝手を早速試してみたくなった…。
まず泡立て器を使って作るものと言えば何だろう?と考えた時、生クリームとメレンゲが思い浮かんできた…。あいにく生クリームのストックはないが卵だったら欠かさずにある…。ということで卵の白身を使って「メレンゲクッキー(焼きメレンゲ)」を作ることに…。
※ちなみに泡立て器を手作りする様子はこちら↓↓
「木製グリップの泡立て器」を手作りしてみた
■たった“卵1個分”の卵白だけど、けっこう沢山つくれてしまう。
材料は卵白と砂糖の2つだけ…。
そして、天板(オーブントレー)が1段だけの一般的な家庭用オーブンの場合、たった卵1個分の卵白だけでも天板に隙間が無くなるくらい沢山作れます。

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【卵白】… Mサイズ卵1個分(約30~35g)
【グラニュー糖】… 40g
※なお甘さはお好みで!35~45g位が適量。
泡立ち具合や作る形状にもよりますが、上記の材料だと、直径が2.5~3cmくらいの円形にした場合、大体35~40個程つくれます。形状やおおよその高さは下記の工程6・7を参照。
■作り方
まずは下準備。
●卵白の泡立ちをよくするために…
・作業の直前まで、卵と泡立て用のボウルは冷蔵庫で冷やしておく。
・ボウルや泡立て器に油分・水分がついていると泡立ちが悪くなるので注意が必要。とにかく道具の油分はしっかりと洗い落とし、そのあと完全に乾かして水分を切っておくおくこと。
●天板にオーブンペーパーをセットしておきます。
●絞り袋に口金を取り付けておきます。
そのあと、絞り袋の端を折り返してカップ等に立てておくと、すぐにメレンゲを入れることが出来るので便利です。※下記工程5の画像参照。
●頃合いを見計らってオーブンを100℃に予熱しておきます。

1.冷たいボウルに卵白を入れて泡立てます。
冷やしておいたボウルに卵白を入れ、泡立て器でカシャカシャとかき回しながら“泡雪状”になるまで泡立てます。

2.グラニュー糖を数回に分けて加えながら泡立ててゆきます。
泡雪状になるまで泡立てたら、グラニュー糖を数回に分けて加えてゆきます。
今回は1回あたりの加える量を1/3ずつにして、3回に分けて加えながら泡立てました。
なお、グラニュー糖を入れるタイミングについて…
「泡立てる前から少しだけ入れておく派」と「泡雪状になってから入れる派」とに分かれますが、どっちが正解?…
自分の場合両方試した結果、後者の泡雪状になってからグラニュー糖を入れた方が短時間で作れたのでここではその方法を採用。

3.クリーム状になります。
糖分を加えてゆくと、泡立て器を手で回すのが段々と重くなり、粘度があってきめの細かい泡(とろみのあるクリーム状)になってゆきます。
※ちなみに今回は手動の泡立て器1本だけで作業をしましたが、仮に電動のハンドミキサーを使って泡立てたとしても、最後に手動の泡立て器に持ち替えて“泡締め”をすると、さらにきめが細かくしぼみにくい泡となります。

4.ツノが立つくらいまで。
最終的にはツノが立つほどの硬さまで泡立てます。
ツノが立つくらいとは、泡立て器ですくうように持ち上げると画像のようにメレンゲがピンと立ち上がり、そのままくずれない状態になること。

5.絞り袋にメレンゲを入れます。
口金を取り付けておいた絞り袋にクリーム状になったメレンゲを入れます。
この時、画像のように絞り袋を拡げた状態にしたまま端を折り返してカップ等に立てておくと、メレンゲが入れやすくて便利です。

あんなに少なかった卵1個分の卵白が、最終的にはこんなに増えます。
なお、口金の形状はお好みで…。ここではただの丸にしておきました。

6.好みのサイズに絞り出す。
天板の上にオーブンシートを敷き、その上に並べるようにメレンゲを絞ってゆきます。
今回は、直径2.5~3cm位に絞り出しました。
このサイズはお好みですが、あまり大きくし過ぎると乾燥しにくくなってしまいます…。
ちなみに、まっさらなオーブンシートの上にメレンゲを絞り出すとサイズが不揃いになりがち…
完成した形や大きさがバラバラなのは“手作り感”があって全然良いのですが、どうしても大きさを揃えたいときは…
任意のサイズの円を均等に並べて書いた紙(手作りテンプレート)をオーブンシートの下に敷き、その透けて見える丸い形に合わせてメレンゲを絞るといいかも…。絞り終えたら、メレンゲ同士がくっついたり崩れたりしないように注意しながら、下に敷いた紙をそ~っと引き抜きます。
もしくはもっと簡単に、オーブンシート“裏面”に直接鉛筆などで円や何か好きな形などを書いておくのもいいかも…。
なお、前者の手作りテンプレートは次回も使える。
後者はその都度書くことになる。(まあ、キレイに保存出来るのであれば何度かは使えると思うが…)

7.オーブンで乾燥させる。
まず、予熱しておいた100℃のオーブンで60分間ゆっくりと焼きます。
そのあと、電源がOFFとなった庫内に30分ほど放置して“余熱”でさらに乾燥させます。
実際には焼くというより乾燥させる(ドライにする)という感じ。
オーブンシートからポロっと簡単に取れるくらいにしっかりと乾燥させたら完成です。
なおオーブンの機種によっては加熱ムラが出来るかもしれないので、それをなくすために途中で扉を開けて天板を180度回転(上下左右逆に)させておくといいかも…。
ちなみに、我が家のオーブンの設定温度が最低で100℃だったのでこの温度・時間にしましたが、
出来れば80℃~90℃で時間長め…。さらに焼き色をほぼ付けたくないという場合はフードドライヤーで数時間乾燥させるのが理想…。
ですが今回は、そのように出来る設備はないので、上記のようにごく一般的な家庭用オーブンを使う方法で作った…。

8.温かいうちに容器に入れて保存。
完成したら、メレンゲクッキーがまだ温かい状態のままフタ付の密閉容器に入れて保存します…。
例えば“小麦粉で作るクッキー”の要領で完全に冷めるまで出しっぱなしにしておくと、空気中の水分を吸ってメレンゲクッキー同士がくっついてしまうくらい表面が“ベタベタ”になってしまうので、とにかくオーブン庫内から取り出したら、温かいうちに容器に入れて保存する!!
その際、容器には乾燥剤を一緒に入れて保存しておくのがベストです!!メレンゲクッキーは湿気に弱いので…。
まあ実際にはフタをしっかりと閉めておけば乾燥剤を入れなくても最初の数日はサラサラでしたが…。
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外に放置して“べたつき”が出た場合は…
●まずオーブン庫内が100℃になるよう予熱する。そのあと電源を切り、その庫内に入れて20~30分くらい“余熱”だけで乾燥させる。
●もしくは、乾燥剤を入れた密閉容器に入れなおすのも良い。
とにかく両者はどちらもサラサラには戻る。
とは言え後者は微妙にしっとり感は残る。まあこれは乾燥剤の量にもよるのかな?…。
前者は触ると完全にサラサラ・食べるとサクサクに戻る。確実に元に戻したいのなら前者がおすすめ。
しかも前者は短時間で済むが、後者は多少時間がかかるし…。
以上のように、メレンゲクッキー(焼きメレンゲ)のプレーンなタイプを作ってみた…。
■アレンジも色々と…
上記のプレーンタイプのほかにも、生地の中に細かく刻んだアーモンドやドライフルーツを入れたり、抹茶・コーヒー・ココア・スキムミルクなどのパウダーを入れたりするのも美味しそう…。
なお、それらを入れるのは[工程4]の時点…。
クリーム状になったメレンゲに混ぜ込ませます。
とにかく何を入れようかと色々と考えてアレンジするのも楽しいですよね…。
次回はぜひとも庭で育成中のラズベリーをドライパウダーにしてそれを混ぜて作ってみたい…。
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いずれにしても、このお菓子は一般的に常備されていることの多い2つの材料(砂糖と卵)だけで作れるところがいい。
使う道具も少なくて済むし、オイルやバターも不使用だから”サッ”と洗えて後片付けも簡単…。コツさえつかめば気軽に作れます。
ちなみにですが、今回余った“卵黄”はこのあと食事の際に納豆に混ぜておいしく頂きました…。