庭のローズマリーから採取した「自家製の精油」を使ってディフューザーを作ってみようかと思う。

ディフューザーとは香りや光を拡散させるモノのことですが、ここで指すのはもちろん香りのほう。
その中でも「精油を加熱せずに香りを拡散させるタイプ」である「リードディフューザー」を作ることにします。


■用意したものは…。

材料の精油とエタノールとグリセリン

●精油(エッセンシャルオイル)

今回は、自家製のローズマリー精油を使用します。

※自家製の精油を作った方法は2通りあって、その「作った時の様子」は下記のページにて紹介…
簡易な蒸留方法で、庭のハーブから「精油を抽出」してみる
水蒸気蒸留器を自作して「精油・芳香蒸留水」を取り出す

●無水エタノール

水分をほぼ含まない純度の高いアルコール。
ドラッグストアやネットショップで普通に入手することが出来ます。

●グリセリン

色々な分野で幅広く使用されているグリセリンですが、ここでは、作ったディフューザー液を長持ちさせるための保湿剤として使います。

ディフーザー用のリードスティック

●ディフューザー用リードスティック

ディフューザー液を吸い上げて表面から匂いを発散させる為の連続多孔質体の棒(スティック)です。
【化学繊維系のファイバースティック】【棒状にした紙や板状の紙】【繊維の中空率が高い樹木の枝】【竹製のスティック】その他にも色々とあるかもしれませんが、今回はもっともメジャーな【ラタン製のスティック】を使用。

ちなみに、“竹串でも代用可能”と言うのを何かで見たことはありますが、同じ竹であっても品種や部位によっては繊維の中空率が低くめ(身が詰まり気味)な場合もあるかもしれない。仮にその場合だったら液の吸い上げはかなり少ないような気はする。
まあ、インテリアとして見た目だけでもそれ風にしたいというのであれば、吸い上げの少ない竹串だったとしてもとりあえずいけるとは思う。瓶の口からも僅かながらに匂いは漏れ出てくるし…。
むしろ、それを逆手に取って、ほんのりと香らせながら、出来るだけディフューザー液を長持ちさせたいというのであれば、身が詰まり気味な竹串のスティックは逆にありなのかもしれない…。

ともあれ、極端に高価というわけではないので、ここはラタン製のディフューザー用リードスティックを購入した。

口部が狭い透明なガラス瓶

●透明ガラス瓶

今回作るディフューザー液のベースがエタノールなので、耐薬品性のあるガラス製の瓶を使います。
なお形状的には、口部が狭いタイプのものを用意。

ちなみに、透明な瓶としてはプラスチック製のものもありますが、それらの中には無水エタノールのような高純度のアルコールにも対応するものから、お酒でも変質するものまで、様々な種類のものがあります。
変質するかどうかの判別が出来ない場合は、とりあえずガラス瓶を選択しておけば間違いはない。
もしくは、中の残量が見えなくてもいいのであれば磁器製や陶器製とか…。

また、瓶の容量が大きくても小さくても、口が狭いデザインのものを選びます。
「リードディフューザー」は、瓶の中の液をリードスティックの表面から揮発させて香りを発散させるという仕組みの道具で、その香りの強弱はリードスティックの本数で調整します。
なので、リードスティック以外の部分、つまり瓶の口の隙間から漏れ出る量はなるべく少なくしたいので、口の狭い瓶が理想となります。

ちなみに今回使う瓶は、用意したスティックを10本挿すにはそこそこ良い具合の口径サイズ(開口部)だったのでそのままで使いますが、お気に入りの瓶の開口部が広すぎた場合は「任意のサイズの細い穴を天面に開けたキャップ」を瓶の口に嵌めておいてもよい。
ただ、キャップに穴を開けてしまうと、液を瓶に入れたままで使用を中断(保存)したい時にはちょっと不便ですが…。


■まずはディフューザー液を作ります。

作るのは簡単。【無水エタノール・精油・グリセリン】これら3種類の材料をただ混ぜるだけ…。
瓶の中に材料を直接入れてもいいけど、今回はビーカーの中で混ぜてから瓶に入れることにします。
なおビーカーを使用せず、狭い口の瓶に直接材料を入れたいという場合は漏斗を使うと入れやすい。

■作り方


ビーカーの中入れている精油

.材料を混ぜ合わせる。

今回は、以下の比率で混ぜ合わせます。
【無水エタノール10:精油1:グリセリン1】
なおこの比率は「容量」での場合です。
※ちなみに「重量」でこの比率にしたとしても全然大丈夫ではあります。匂いの濃さや液の減り具合がビミョーに違ってくる程度です。

なお今回は「容量」のほうで【10:1:1】にしますが、計測するのはハカリ(重量用)を用います。
その場合、材料それぞれの比重を参考にして「容量を重量に換算」します。

それぞれの比重は以下の通り。
●無水エタノールの比重・約0.8
●グリセリンの比重・約1.26
●精油の比重は種類によって異なりますが、以下に記載のモノであれば大体0.9と考えても大丈夫そうである。
【ローズマリー】約0.908
【ラベンダー】約0.882
【レモン】約0.850~0.888
【オレンジ】約0.840~0.860
【グレープフルーツ】約0.845~0.852
【ゼラニウム】約0.891~0.893
【ペパーミント】約0.900~0.912
【ベルガモット】約0.87~0.877

◆ということで、「容量」で計測すれば
【無水エタノール10:精油1:グリセリン1】となる場合、それを「重量」に換算すると、
【無水エタノール8:精油0.9:グリセリン1.26】になります。

参考までに…
精油瓶のドロッパーから落ちる1滴の「容量」は約0.05mlと言われていますので、精油の比重が1だとした場合、1滴あたりの「重量」は約0.05gとなりますし、精油の比重が0.9だとすると、1滴あたりの「重量」は約0.045gとなります。
ただ、ドロッパー部分の形状や精油の種類、瓶の中の精油の量によっては1滴あたりの量はかなり異なる場合もあるので絶対ではない…。

ちなみにですが、上記の比率はあくまでもハンドメイドレシピの1例です。材料の比率が2~3割間違ったとしても特に問題はありません…。
なんなら、匂いを強くしたい場合は精油の割合をもっと多くしてもいいくらいだし、弱くしたい場合は少なくしてもいいくらい。
さらに言うと、液の持ち具合を気にしないのであれば、グリセリンに関しては入れても入れなくても良いくらいでもある…。

ディフーザー液を瓶に入れる

.液をよく攪拌してから瓶に入れる。

液を瓶に入れる前には、ビーカーの中に入れた材料を“何かの棒”などでよく攪拌して、しっかりと一体化(融合)させておきます。
ここで材料を完全に一体化させておかないと、比重の高いグリセリンは分離した状態で瓶の底に沈殿したままになるかもしれません。

なお、ビーカーを使用せずに材料を瓶に直接入れるというのであれば、瓶に入れた後、材料をしっかりと一体化させるために口を閉じてよく振っておく。

リードスティックが挿してある様子

.リードスティックを挿す。

瓶の外側に出ているリードスティックの表面積、つまり「本数・長さ・太さ」の違いで香りの強弱を表現することが可能のはずです。

ということで、香りの強弱がどれくらい程度調整出来るのかを試してみました。なおここでの香りの調整は「リードスティックの本数」で行います。
●まず、スティックを10本挿して2~3時間経過。
その結果 >> ディフューザー周辺は匂いで充満。
●その後、リードスティックを半分(5本)抜き、さらに半日くらい経過。
その結果 >> 匂いは微妙に弱くなったような気はするが、極端に弱くなるということは無かった。
●もしかすると、スティックを抜いた分だけ瓶の口の隙間が広くなる(液が揮発しやすくなる)ので、本数を減らしたからと言ってあまり変わらないのかもしれないと思い、それ検証するためにスティックを全部抜いてさらに半日くらいおいてみた。もちろん口は全開…。
その結果 >> 微かに香る程度。そこそこ近くに行かなければ匂わないレベルにまで弱くなった。どうやらリードスティックがないと匂いの拡散はしにくいようである。
なお、この間の液の減りは比較的遅そかった。
●その後、スティックを1本だけ挿すと、匂いは弱めながらも広がり始める。
●さらに、しばらく経ってからスティックを5本に増やすと、匂いはそこそこ強くなる。もちろん上記の5本の時と同じくらい。

結果から言えることは、スティックの本数で香りの強弱を調整することはやはり出来るようである。
ただ、1~2本程度の抜き挿しくらいでは極端に変わらないようでもある。
もちろん、それぞれの環境(スティックの種類・瓶の開口部サイズ・瓶の容量や液の量・液の種類・部屋の広さ)等々によっても違うとは思います…。

ちなみに今回は、ごくごく一般的なスティックを使いましたが、細くて枝ぶりが良く、繊維の中空率が高い「樹木の枯れ枝」をスティックとして使えば、もっとアートっぽい感じに出来るかもしれない。
とにかく枝を手で持ってみて、見た目よりもかなり軽かったら繊維の中空率は高い可能性もありそう。もちろんカラカラに乾燥していること。

そういえば、某有名ブランドのリードディフューザーには、ブドウの木の細い枝を数本挿すというタイプのものありますが、それがすごくオシャレ。

また、リードスティックと一緒にドライフラワーを数本挿しておくというのも見たことがある。花の種類と瓶のチョイス、そしてアレンジ次第では、いい感じになるかもしれない…。


以上、自家製の精油(エッセンシャルオイル)を使ってリードディフューザーを作ってみました。
用いた香料が100%天然の精油なので、ケミカルな香りは一切なく、ローズマリーの木を触った時に漂ってくるようなナチュラルな香りでした。

精油をブレンドしたディフーザー

それはそうと、ガラス瓶とリードスティックがもう1セット分あったので、ストックしていた“市販の精油”同士をブレンドして別の香りのディフューザーも作ってみました。
なお、上記のローズマリーで作ったディフューザー液は活動的になれると言われている香りだったので、それとは対照的に、ブレンドして作ったディフューザー液は、リラックス効果があると言われているラベンダーとオレンジとのミックスの香りにしました…。
このように、ハンドメイドの場合、いくつかの精油をブレンドして好みの匂いを作るというのも楽しいです…。

ちなみにこれらのディフューザー液は、あくまでもルームフレグランスであって、肌に付けるものではありません。


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