レモンカードは、レモンの果汁を搾って、その果汁を材料にして作るスプレッド(塗り物)です。

ということは、果汁がある程度確保できるフルーツでさえあれば「フルーツカード」が作れるのではないか?。 もしそうだとしたら、果汁100%のジュースを材料にした場合でも作れるのではないか?。
と思い、いくつかのジュースや果物、また、その他の飲み物などで試してみました。

その作り方としては、「レモンカード」を作る場合のレシピとほぼ同じにします。
なお、レモンを搾った果汁と、市販の果汁100%ジュースとでは甘さ(糖分)が違うので、果汁100%ジュースで作る場合は、完成した時の甘さが程好くなるように、そこは それぞれ調整しました。

はたして、うまく出来るのでしょうか。


[1]■柑橘系「オレンジジュースのカード」

瓶詰めのオレンジカード

まずは、レモンと同じ柑橘系のオレンジジュースで「フルーツカード」を手作りしてみます。

やはり、レモンと同じ柑橘系ですし、以前から普通にオレンジのカードも存在しているくらいなので、何の問題もなく普通に作れてしまいました。

味は、レモンカードよりも酸味が少なくて、バターと卵がなんとなくカスタードっぽく、そしてミルクっぽく感じられ、まろやかでとても美味しいです。

■材料
ビンに入ったオレンジジュース

【オレンジジュース】・・・ 75g(果汁100%・濃縮還元)
【無塩バター】・・・ 50g
【砂糖(グラニュー糖)】・・・ 25g
【卵(Mサイズ以上)】・・・ 1個

[2]■「ブラッドオレンジジュース」で作る、フルーツカードのレシピ

果汁100%のオレンジジュースで「フルーツカード」が作れることが判ったので、ブラッドオレンジのジュースでも手作りしてみます。

※なお、このブラッドオレンジジュースの項だけ「フルーツカードの作り方」を細かく説明しておりますが、このページ内に記載のその他のカードたちも、すべてこの項と同じ作り方です。

瓶詰めのブラッドオレンジのカード
■材料
ビンに入ったブラッドオレンジのジュース

【ブラッドオレンジジュース】・・・ 75g(果汁100%・濃縮還元)
【無塩バター】・・・ 50g
【砂糖(グラニュー糖)】・・・ 25g
【卵(Mサイズ以上)】・・・ 1個

なお、卵のサイズはでもでもOKです。
ちなみに、サイズの卵2個でも作ってみましたが、カスタード感がアップして美味しかったです。さらには、卵の量が多いと、湯煎の時にトロリと固まりだすのが早めでした。

■作り方


卵を濾しているところ

【下準備】.まずは、卵を濾しておきます。
卵を濾す理由は、なめらかなカードに仕上げるためです。

作る前の材料

.上記に記載している分量の材料を用意します。

バターとジュースに砂糖を加えているところ

.卵以外の材料である「ジュース・バター・砂糖」を混ぜます。

バターと砂糖を溶かしている

.3の「バター」と「砂糖」を湯煎で溶かします。

卵と材料を混ぜる

.前もって濾しておいた卵に、4の材料を加えます。

さらによくかき混ぜる

.5の材料をよく混ぜ合わせます。

材料を湯煎している様子

.材料をかき混ぜながら、トロリとなるまで湯煎をします。
ここでは、80℃程のお湯で湯煎をします。
さらに、この湯煎の間は、卵がボソボソにならないようにヘラなどでかき混ぜ続けます。

完成したカードを容器に入れる

.完成したら、密閉容器に詰めて冷蔵庫で保存します。
冷めたら、糖分とバターが固まる分だけ、少し硬めになります。

※作り方の、さらに詳しい説明は、「レモンカード」のページを参照。

下記↓ のページにて説明しております。
レモンカードのレシピ。さらには、温度計を使わない作り方も…。
このページでは、基本的な「レモンカード」の作り方と、温度計を使わない湯煎の方法や、湯煎の温度などについても記載してあります。


[3]■「パイナップルジュース」でも作ってみた

瓶詰めのパイナップルのカード

まず結果としては、「とりあえず、作れたことは作れたが…。」という感じです。
とにかく、湯煎に時間がかかりすぎる。
柑橘系フルーツカードの2~3倍はかかる。
最初は、失敗したかな…、と思うくらいでした。

パイナップルは、ペクチンの含有量が少なめの果物なので固まりにくいのか?。
それとも、パイナップルの中に含有しているタンパク質分解酵素やその他の何かが、トロリと固まるのを邪魔しているのか?…。

でも、味はとても美味しいです。
しかし、時間がかかったぶんだけ水分が蒸発して、量は少し減ります。

■材料
ビンに入ったパイナップルジュース

【パイナップルジュース】・・・ 75g(果汁100%・濃縮還元)
【無塩バター】・・・ 50g
【砂糖(グラニュー糖)】・・・ 25g
【卵(Mサイズ以上)】・・・ 1個

パイナップルジュースなどのような固まり難いフルーツ果汁で作った場合に、もし、固まり難い理由が上記の通りだったとしたら、
●タンパク質分解酵素の働きを弱くするために、前処理としてジュースを一旦加熱する。
●市販のペクチン(固める作用のあるゲル化剤)を少々加える。
のいずれか、もしくは両方、をすれば良いのかも?


[4]■「冷凍ラズベリー」でも作ってみた

瓶詰めのラズベリーのカード

キレイな色のフルーツカードが出来そうだったので、ラズベリーでも作ってみました。
まずラズベリージュースを探したのですが、高すぎだったので、冷凍ラズベリーで作ることに。

結果としては、柑橘系フルーツの場合と同じような感覚・時間で作れました。
というか、柑橘系フルーツよりも、気持ちだけ早くトロリとなりました。
もちろん、想像した通りとても美味しかったです。

■材料
ボウルに入っている冷凍ラズベリー

【ラズベリー果汁】・・・ 50g
70~75gの冷凍ラズベリーを搾ると、果汁50gほどになります。
【無塩バター】・・・ 50g
【砂糖(グラニュー糖)】・・・ 50g
【卵(Mサイズ以上)】・・・ 1個

■作り方


まず下準備として、冷凍ラズベリーをジュースにします。

ジューサーが有る場合はジューサーで。無い場合は下記の方法でジュースにします。

ラズベリーを潰している

.まずは、解凍して潰します。

ラズベリージュースを濾している

.濾し器などで濾します。

ジュースとカスに分かれたところ

.種などのカスと、ジュースとに分かれます。

これで、ラズベリージュース(無糖)が用意できました。
※例えば、冷凍ラズベリー100gを濾したら → 70g前後のジュースになります。
まあ、ジュースというよりも、ピューレという感じなのですが。

このあとは、上記のカードたちと同じ方法で「フルーツカード」を作ります。


[5]■試しに、フルーツ以外の「ミルクコーヒー」でも作ってみた

瓶詰めのミルクコーヒーカード

ジュースで作れるなら、牛乳でも作れないかと思い試してみました。
さらに、コーヒーを加えてミルクコーヒーで作ってみることに。

結果としては、「固まり難くい。湯煎に時間がかかる。」でした。
フルーツと違ってペクチンが入っていないからなのかな?。

とにかく、湯煎を続けていると、砂糖と卵の影響でなのか?最終的にトロリとなってはきましたが…。

表現が正しいかどうか分りませんが、ネットリに近いトロリです。
状態としては、どちらかと言うと練乳や生キャラメル寄りなのかも?。

ともあれ、冷えた時には糖分とバターも固まってくれるので、一応「スプレッド」にはなります。

■材料
牛乳と卵と砂糖とバター

【無糖ミルクコーヒー】・・・ 50g
今回は、牛乳40gにインスタントコーヒーの粉を少々混ぜたもの。
【無塩バター】・・・ 50g
【砂糖(グラニュー糖)】・・・ 50g
【卵(Mサイズ以上)】・・・ 1個

[6]■「グレープジュース」でも作ってみたが…

トロリと固まったグレープのカード

ラズベリーがキレイな色に仕上がったので、
「さぞかしキレイな色のフルーツカードが出来るだろう。」と思い、グレープジュースでも作ってみたのですが、
結果としては、なんだか不思議な色に。

グレープの色である「紫色」を作っている要素の「青色」が、卵の「黄色」と混ざって「緑色」っぽくなってしまったようです。
さらには、何かの化学変化も多少は影響しているのかな?
まあ今回は、「黄色」の量が多いLサイズの卵を使ったせいで、より「緑色」っぽくなったのかもしれません。
見た目は、何かの海草ペーストの様な感じがして、あまり美味しそうな感じでありません。
しかし、味はすごく絶品でした。なんとも微妙な感じです。

しかも、このグレープジュースも、パイナップルジュースの時と同様に、湯煎でトロリとなるまでには柑橘系フルーツカードの2~3倍の時間がかかりました。
ちなみに、グレープ(ブドウ)も、パイナップルと同様に「ペクチンの含有量」は少なめらしいです。

■材料
ビンに入ったグレープジュース

【グレープジュース】・・・ 75g(果汁100%・濃縮還元)
【無塩バター】・・・ 50g
【砂糖(グラニュー糖)】・・・ 25g
【卵(Mサイズ以上)】・・・ 1個

以上、フルーツカードをいくつか手作りしてみましたが、このほかにも試してみたいフルーツは色々とあります。
しかし、ちゃんと出来るかどうかは作ってみないと判りません。
例えば、キウイフルーツに関しては「タンパク質分解酵素」が多く含まれているらしいので、どうなるのか試してみたいです。
ほかには、ピーチ・リンゴ・イチゴ・マンゴー・ブルーベリーなども美味しそうですし、また、色とりどりなフルーツカードが出来上がるのも楽しそうですね。

ちなみに、各フルーツに含まれている「ペクチン」の含有量について調べてみると、今回作ってみたパイナップルや グレープ(ブドウ)と同様に、ペクチンが少なめのフルーツは結構ありました。
そして、確実にトロリとしたフルーツカードが作れるレモンなどの柑橘系フルーツには、やはりペクチン含有量が多いようでした。

まあとにかく、何かの原因で、湯煎中に「トロリ」とはならず「トロ」程度だったとしても、
最終的には冷蔵庫で冷やすことによって、中のバターが固まったり、溶けた砂糖がネットリとなるなどして、多少スプレッドっぽくはなってくれるかも?しれません。

なお、色に関しては、卵の黄色が混ざるので、青系の入った紫色などのフルーツは要注意です。
今回作ってみた、グレープのような不気味な色になる恐れもあります。
ということは、紫色のブルーベリーはどうかな?
まずは、作ってみないとわかりません。
まあ、卵(黄色)の量を少なくすると、フルーツの色が強めに出てくるとはおもいますが。

とにかく、どんなフルーツで作ったとしても「フルーツの色」+「卵の黄色」にはなるはずです。
あと、ものによっては、化学変化による微妙な変色もあるかどうか?。ですが。


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