処分の候補だった古いベルトのバックルを使って新たなベルトを作ってみようかと思う…。
対象となるバックルはメッキされているものではなく無垢の真鍮製…。表面は経年変化(酸化)によって全体的に黒ずんでいますが、磨けばもう一度新品のようになるはずなので、分解して取り外したらパーツとして再利用する。

ちなみに分解する前は、黒い一枚革でシンプルかつちょっと無骨なデザインのベルトでした。
それをリメイクすることで、全く雰囲気の異なる新しいナイロン製ベルトに変身させます。


■とりあえずバックルを磨いてみた。

取り外したバックルは経年変化によって渋さが増しているので、場合によってはそのまま使っても全然いいのですが、リメイクで使用するその他の材料はすべて新品ですし、真鍮製パーツの色味はすべて統一したい。というわけで、全体の雰囲気を鑑みてとりあえず黒ずみ(酸化被膜)を除去してから使うことにしました。

経年変化した古いバックル

なお、真鍮の黒ずみを取る方法は色々。
中には、浸けるだけで一瞬にして黒ずみが除去出来るという液でキレイにする方法もありますが、とりあえず今回は、自宅にあるものだけでキレイにしてみることにした。

■今回行った被膜の除去方法


酸洗いで黒ずみを取っている様子

●まずは、酸洗いで黒ずみを取ってみる。

酸洗い用の液として酢なども考えたましたが、今回は粉末のクエン酸を溶かした水溶液を使うことにしました。ちなみに、水に入れたクエン酸の量はけっこう適当です。でもまあまあ入れたと思う。

なお、黒ずみを取る方法は、クエン酸を混ぜた水溶液に1時間ほど浸けるだけ。そのあとは水道水で水溶液を洗い流し、表面をボロ布で擦ってみる。
結果としては、ピカピカになる程ではないけれど、少しは黒ずみが取れたかな…という感じでした。

歯磨き粉で磨いた様子

●次は、研磨剤で磨く。

今回は研磨剤として歯磨き粉を使いました。
布に歯磨き粉を付け、それで擦って磨きます。
なお磨いたのはバックルの表側だけで、裏側は酸洗いだけの状態にしておきました。

研磨後のピカピカした状態

磨いた後は、水道水で歯磨き粉をきれいに洗い流して終了。結果的にはほぼ新品レベルのパーツとなりました。

なお、先に行っている酸洗いはせずに、後者の研磨剤で磨く作業だけでもキレイにすることは出来そうですが、裏側や細かいところの隅々まで丁寧に磨くのが面倒なのであれば、今回のように酸洗いも併用したほうが多少楽かもしれない。


■ナイロンテープと少しの革を使ったベルトを作る。

今回は上記のバックルに、ナイロンテープと少しの革を組み合わせたベルトを作ります。

少しの革とナイロンテープと真鍮パーツ
■材料

【バックル】真鍮製
【ナイロンテープ】
【ヌメ革】
【ハトメ】真鍮製
【片面カシメ】真鍮製

【ヌメ革】根革用と定革用の革が2.4mm厚ほど、先止め用の革が1.7mm厚ほどの、手元にあった端切れを使いました。
【片面カシメ】足の長さは、重なる生地の厚さプラス2~3mmのものを使いました。

■作り方


根革の型紙を作ったところ

.根革の型紙を作る。

●まずは、根革の型紙を製図し、その紙をボール紙に貼り付けます。
●そのあと、アウトラインで切り抜きます。
●そして「穴あけポンチ」と「丸ギリ」を使って任意の位置に穴を開けます。

ちなみに、両端部分にそれぞれ2つずつ開けた計4つの丸穴は「カシメ用」で、丸ギリで開けた4つの点穴は「縫い穴」と位置となります。
なお、中心部分に位置する「バックルのピンが納まる穴」は本来長穴になるのですが、長穴を開けるポンチがないので、ここでは丸穴を2つ開けておき、このあとの工程で繋げて最終的に長穴にします。

裁断する前の革と型紙

.革を裁断。

●まず、革に型紙を当て「丸ギリ」などを使用してアウトラインを写します。さらに、型紙に開いた穴に「穴あけポンチ」及び「丸ギリ」を刺し込んで穴の位置も写します。
●そのあと型紙を外して、写したアウトライン通りに裁断し、写した穴の所は「穴あけポンチ」及び「丸ギリ」を使って貫通させておきます。

裁断した後の革とカッターナイフ

.中心部を長穴にする。

中心部分に開けた2つの穴を繋げて長穴にします。この長穴はバックル(尾錠)のピン(つく棒)が納まる穴となります。

コバを仕上げる前と後

.コバを仕上げる。

●まず、サンドペーパーやヤスリなどを使ってアウトラインや長穴の形状を整えます。
●次に、ヘリ落としやサンドペーパーなどを使って銀面(表面)側のヘリ(角)を落とします。
●そのあと、コバ仕上げ剤をコバに塗り、綿帆布などで磨きます。

根革にバックルを設置したところ

.根革にバックルを設置する。

●まずは、根革の中心部に開けた長穴にピン(つく棒)を差し込み、「ピンが設置されている軸」を包みこむようにして根革を折り曲げます。
●そして、上記の工程2で開けた縫い穴の所でグルグルと縫い合わせます。

定革を作る手順とその様子

.定革(ていかく)を作る。

ベルトの穴にバックルのピンを挿したあと、ベルトの先部分を固定しておくための「ループ状の部品」である定革(ていかく)を作ります。

●まずは、用意した革を任意の幅・長さに裁断。
●そして、長い辺のヘリを落とし、サンドペーパーでコバを整えたあと仕上げ剤を塗って磨きます。
この時、床面(裏面)にも仕上げ剤を塗っておく。
●次に、両端部分に縫い穴を開けます。
●最後は、ループ状となるように両端を突き当てた状態にして縫います。

根革に定革とナイロンテープを取り付け

.根革に定革を設置し、ナイロンテープを取り付ける。

※裁断してあるナイロンテープの端は、ほつれてこないようにあらかじめライターの火であぶって溶かし固めてあります。

●まず、定革(ループ)を根革に設置し、ナイロンテープ(ベルト)も定位置に一旦設置します。※なおこの時、位置が定まったら定革だけは根革に接着しておきます。
そして、根革にある「カシメ用の穴」にペンなどを挿し込んでナイロンテープに穴の位置を写します。
●そのあと、ナイロンテープを外し、印を付けた位置にカシメ用の穴を開けます。
なお今回は、穴の内側からベルトの織りがほどけてこないようにするため、ヒートペンで溶かし固めながら穴を開けました。
●そして、根革の内側とナイロンテープに接着剤を塗り(片面だけ)、接着剤がある程度乾燥したら、根革の間にナイロンテープを挟んで固定させ、穴にカシメを通して打ち付けます。

ナイロンテープにハトメを付ける

.ハトメを付ける。

●任意の位置にハトメの下穴を開けます。
今回は、まず最初に本来の下穴サイズよりも小さい穴を「穴あけポンチ」で開け、そのあと「ヒートペン」の先で切り口を溶かし固めながら本来の下穴のサイズにまで拡げました。
これは、穴の内側からベルトの織りがほどけてこないようにするためです。
●そして、下穴にハトメを嵌めて打ち付けます。

ベルトの先止めを作る様子

.革でベルトの先止めを作る。

革を用いて、ナイロンテープ(ベルト)の先に取り付ける為のパーツ(先止め)を作ります。
このパーツは、半分に折り曲げてナイロンテープの先端を覆うようにして縫い付けます。

●まず1辺はナイロンテープと同じ幅、そしてもう1辺は任意の長さで裁断します。そのあと4角にRを設けたらアウトラインを整え、さらにコバを仕上げておきます。
●次に、ナイロンテープに縫い付けるときの縫い穴を片側にだけ開けます。
●そのあと半分に折り曲げて、反対側にも縫い穴の跡を付けたら再度開いて反対側の縫い穴も貫通させます。

先止めを縫い付けたところ

10.先止めを縫い付ける。

●まず、裁断したナイロンテープがほつれてこないように、先端をライターの火であぶって溶かし固めておきます。
●そして、革の先止めの内側と、その先止めで隠れる部分(ナイロンテープの先部分)に接着剤を塗って乾燥させます。
●接着剤が程よく固まったら、ナイロンテープの先部に革の先止めを貼り付け、そのあと平縫いで縫い付けます。

完成したナイロン製のベルト

これで完成です。


以上、捨てるには勿体なかったので、古いベルトからバックルを取り外し、元のベルトとは全く雰囲気の違うベルトに作り変えてみました。


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