最近では、色々な果物の味がするフルーツビネガーが市販されていますが、それを、自宅でも作れたらよくないですか。
実は、自宅でも簡単に色々な味のフルーツビネガーが作れてしまうのです。
自家製のフルーツビネガーの場合、市販ではあまり作られていない種類のモノも作れますし、自分で味の調整も出来ます。
そして、果物と酢の種類にもよりますが、案外と安く作れてしまいます。
主に、自宅でも簡単に手作り出来るものは、フルーツビネガー(果実酢)の中でもフレーバービネガーと呼ばれ、酢に果実の味や香りを加えて作るもので、サワードリンクとも呼ばれているものです。
まずは、作り方の基本です。
■用意する材料は、
【酢】2、【氷砂糖】2、【果物】1、です。
果物の味をしっかりと付けたい場合は、
【酢】2、【氷砂糖】2、【果物】2、で用意。
果物は、きれいに水で洗って水分を拭きとっておきます。
■用意する道具は、
【ガラス容器】 蓋で密封出来るもの。
ガラス容器は、内側全体に熱湯をかけて消毒をし、よく乾かしておきます。
もしくは、食品用のアルコール消毒液を吹きかけて、同じようによく乾かしておきます。
作り方はいたって簡単で、消毒されたガラス容器の中に、用意した果物、氷砂糖、酢を入れるだけ。
入れ方は、まず用意した氷砂糖と果物を少しづつ交互に数回に分けてガラス容器に入れてゆき、最後に、用意した酢を全部入れます。
あとは蓋で密封し、完成まで1週間程度涼しい所で保存するだけです。(梅の実の場合は3週間程度)
まずは、梅のフルーツビネガーを作ります
今回、用意した材料は、
【青梅の実】300g
【氷砂糖】 300g
【リンゴ酢】300ml
果実の味をしっかりと付けたいので、其々2:2:2で用意しました。
用意した容器は、蓋で密封出来る1リットルのガラスジャーです。
青梅で作る場合は少し面倒で、水に2時間以上浸してアク抜きをします。
そして、漬ける前に竹串や楊枝でヘタを取ります。
次に、用意した容器に氷砂糖と青梅の実を入れます。
要領としては、容器の底に氷砂糖を薄く敷き、その上に青梅の実を少し入れます。この作業を交互に数回に分けて容器に入れてゆきます。
氷砂糖と青梅の実を入れたら、用意したリンゴ酢を全部入れます。
今回は、よりフルーティーにしたかったのでリンゴ酢を使用しましたが、穀物酢でも米酢でも黒酢でもワインビネガーでも、お好みの食酢でOKです。
容器に材料を全部入れ終えたら、蓋をして密封し、涼しいところに保存します。
梅の場合は、3週間ほどで完成です。
漬け込む日数は、果物の種類によって異なります。
そのまま直ぐに食べることの出来る果物は、ほぼ1週間ほどです。
梅の実に3週間必要なのは、そのまま食べると体に悪い成分を含んでおり、その成分を分解するのに多少時間がかかるためです。
漬けた直後(2時間後)の状態です。
これから完成までは、1日に1度は蓋をしたまま瓶を振り混ぜます。
その理由は、瓶の中の果実に、ずっと空気と触れている箇所があると、そこにカビが発生することがある為です。
3週間後の状態です。
シワシワになった梅の実は、瓶から取り出します。
梅を取り除いた酢の量は700mlあります。
作る前に、材料の分量を数字で見たとき、酢の量が300mlなので一瞬少ないかなと思うかもしれませんが、氷砂糖の分も増えますし、果実からも果汁が出るので、意外とタップリな量になります。
また、取り出した梅の実はシワシワで小さくなっていますが、そのまま食べても大丈夫です。
次は、キウイのフルーツビネガーを作ります。
今回、用意した材料は、
【キウイ】 200g
【氷砂糖】 200g
【リンゴ酢】200ml
果実の味をしっかりと付けたいので、其々2:2:2で用意しました。
用意した容器は、蓋で密封出来る500mlのガラスジャーです。
今回は、ゴールドキウイとグリーンキウイを半々にして、合計で200gとしました。
砂糖とは違うフルーティーな甘みの強いゴールドキウイと、酢とは違うフルーティーな酸味の強いグリーンキウイの、其々の特徴をミックスします。
キウイは、まず皮をむき、厚めにスライスします。
そして、用意した容器に氷砂糖とスライスしたキウイを入れます。
要領としては、梅の時と同じように、氷砂糖とキウイを交互に数回に分けて容器に入れてゆきます。
氷砂糖とキウイを入れたら、用意したリンゴ酢を全部入れます。
今回も、フルーティーなリンゴ酢を使用しましたが、この場合もお好みの食酢でOKです。
フルーティーにしたいのであれば、白ワインビネガーでも良いと思います。
容器に材料を全部入れ終えたら、蓋をして密封し、涼しいところで1週間保存します。
そして、梅酢の時と同じように、一日に一度は蓋をしたまま瓶ごと軽く振り混ぜます。
1週間後の状態です。
毎日1回振り混ぜてきたので、キウイの表面が解けてきて、少し濁ってしまいました。
特にゴールドキウイは崩れ易いです。
1週間経ったので、キウイの実を取り出して完成です。
瓶に酢を入れたまま、キウイの実を取り出すだけでもいいのですが、完成したキウイ酢を量りたいので両方とも出してみました。
キウイの実を取り除いた酢の量は360ml程あります。
取り扱い易いように、ボトルタイプの瓶に入替えました。
これなら、グラスに注ぎ易くなります。
薄めて飲むのが基本
飲む時は、炭酸水・水・お湯などで希釈して飲むのが基本です。
大体、基本的には5倍ほどに薄め、あとはお好みで調整します。
また、ミルクと割ってもヨーグルトドリンクの様になって美味しいです。
また、ビールに混ぜるとフルーツビールの様になります。
酢を、健康やダイエットの為に飲む場合、普通の酢だと、味が結構きつくて無理という方もおられるかと思います。
しかし、フルーツビネガーならば思いのほか飲みやすくて大丈夫かも。
取り出した実も美味しいです
取り出した実はそのまま食べても美味しいですが、潰してジャム等にしても美味しいです。
取り出した実には、氷砂糖の糖分がシッカリと染み込んでいるので、潰すだけでジャム風になりますし、細かく潰すとフルーツソースにもなります。
鍋に入れて火を通しながら潰しても美味しいジャムになりますが、生のままでも美味しいです。これはお好みで良いと思います。
火を通してジャムにする時は、そのまま煮ると焦げやすいので白ワインなどの水分を多少加えます。
さらに砂糖を加えると、糖度が上がってより長持ちもします。
出来たものは、ジャム瓶などに入れて保存しておくと、好きな時にパンに塗ったりプレーンヨーグルトにかけたりと、普通にジャムとして色々と楽しめます。
今回は、梅の実とキウイフルーツの2種類のフルーツビネガー(果実酢)を作りましたが、他の果物で作ってももちろん美味しく出来ます。
例えば、
春は、いちご、びわ、さくらんぼ等
夏は、マンゴー、あんず、すもも、桃、ブルーベリー等
秋は、ぶどう、りんご、かき、プルーン等
冬は、みかん、ゆず等と、四季折々の果物があります。
また、オレンジ、レモン、パイナップル、グレープフルーツ、バナナ等のように、一年を通して輸入されている果物もありますし、ドライフルーツで作るという方法もあります。
なので一年中何かしらのフルーツビネガーが楽しめます。
さらに、種類の違う果物をミックスするのもいいでしょう。 そうすると、市販では手にすることの出来ない、自分好みのオリジナルフルーツビネガーも作れます。