バジルの収穫時期が終わる頃に、その花穂から自家採取しておいた「種(シード)」ですが。
翌年まで待って「ハーブとして育ててから」だけではなく、採取してすぐに頂くことも可能です。

ボウルの中にバジルシード

バジルといえば、爽やかな香りが料理の美味しさを引き立たせるハーブです。

それは おもに、フレッシュのままやドライにして頂く「バジルの葉」のことですが、そのバジルから採取した「種」にも いくつかの活用方があります。
もちろん、その「種」を翌年に栽培して、再び「バジルの葉」を収穫する以外にです。

それは何かというと、「バジルシード」として頂くことや、少しの間だけ育てて「バジルスプラウト」にして頂くことです。

以下では、その「2通り」の頂き方を紹介します。


■スーパーフードのひとつである「バジルシード」を頂く。

バジルシードは、「チアシード」や「フラックスシード」「キヌア」などと同様に、「スーパーフード」としても重宝されています。

そして、そのバジルシードですが、頂くときは何かに混ぜて食べる・飲むという感じです。
例えば、ジュースに混ぜて「バジルシードドリンク」にしたり、ヨーグルトに入れたり、スープに入れたりなど。 また、クッキーやケーキを焼く際に、材料に混ぜ込んだりなども。

水でふやかした状態の種

「バジルシードドリンク」として頂く場合は、水に浸けてふやかしてから。

●飲み物などに混ぜる場合は、まず「種」を水に浸けて、前もって大きく膨らませておきます。
(画像Aは、水に浸ける前の様子で、ちなみに その量は 0.5gです。)
●20~30分もすると、画像Bのように、周りがプヨプヨと白い半透明のゲル状に膨らんできますので、そうなったら頂けます。

飲み物などに混ぜる前にそのまま食べた感じでは、ツルンとした食感で、味はあまり感じません。
匂いを嗅ぐと、ほのかにバジルの香りがしますが、混ぜる飲み物に影響を与えるほどではありません。

グラスに入ったバジルシードミルクティー

そして今回は、「バジルシードミルクティー」を作りました。
分量は…。水でふやかす前の「バジルの種」2gと、「ミルクティー」180 cc 。(画像のもの)

なお、ミルクティーに入れる前には、種をふやかした水は捨て。 さらに、膨らんだ種を茶漉しに入れて 不純物などを流水で洗い流しました。

このバジルシードは、スーパーフードというくらいなので、何か体に良いのでしょうが、何に良いのか詳しくは分かりません。
とにかく、食感が面白いということだけで頂くことにしておきます。

なおバジルシードは、一度にあまり多く摂取し過ぎるのは良くないようですし、また、飲み合わせの良くない薬もあるようですね。
まあ、それほど何かの成分が多くて、それによる何かの効果が高いということなのでしょう…。

ちなみに、スーパーフードの定義とは、「ある特定の栄養成分などが、ずば抜けて多く含まれている食品」ということらしく、少しサプリメントに近い感覚があるようです。


■簡単な水耕栽培で作る「バジルスプラウト」

庭やプランターなどでハーブとして本格的に栽培する傍ら、部屋やキッチンなどで ちょこっと水耕栽培をして「バジルスプラウト」にするのもいいですよ。 簡単な装置(容器で)直ぐに栽培が始められます。
料理の付け合せやサラダなどにもピッタリ。

種を蒔いた初期の頃

ハーブとして本格的に育てる場合は、春ぐらいからの栽培開始ですが、この「バジルスプラウト」の場合だと、暖かい部屋やキッチンだったら冬でも育てることが出来ますし、1年中OKです。

その方法は…。

用意するモノ。
【適当な容器】(水の様子確認のため、透明で。)
【キッチンペーパー】
【砂利(小石)】(今回使用の砂利(小石)は、庭から集めて何度も何度も洗い。その後、水と一緒に鍋に入れて強火で沸かし、グツグツと煮沸殺菌消毒をしました。 もちろん、除草剤や薬品などのかかっていないものです。)

●まず、容器のサイズ・形に合わせてキッチンペーパーをカットします。(今回は2枚重ねにした)
●次に、容器の中に「砂利」を敷いて、その上にカットしたキッチンペーパーをのせます。
●そして、そのキッチンペーパーの天面から2~3mm上くらいまで水を注ぎます。
●最後に、キッチンペーパーの上にパラパラと種を蒔いて完了です。

栽培に最適な時期は、春と秋ですが。
冬だったら、暖房をつけて部屋を暖かくし。
夏だったら、カビや腐敗を防ぐために、1日中エアコンで冷やした(ちょっと難しいかな)涼しい部屋に置いておく。
いずれにしても、陽のあたる明るい場所に置いておきましょう。
育つ速さは環境にもよると思いますが、数日すると芽が出てきます。

砂利を敷いた様子

●あとは、根が伸びたら、その根の先のほうが常に水に届いているように、水が減ったら時々補充してやります。
なお、根が下に伸びていったら、水位はそれにあわせて低くしても大丈夫です。

●大体、芽の長さが3~4cmほどになったら収穫し、「バジルスプラウト」として頂きます。

ちなみに、上記の用意するモノ(道具)としては、「キッチンペーパー」の代わりに「網戸用の網」を使用してもOK。
また、「砂利」の代わりには、ガラス製や樹脂製の「砂利のようなもの」や「ビー玉」などでもOK。

また、「底が平坦な形状で適当な大きさのザル」などが手元にあって、それを適当な容器内で浮かすように設置可能であれば、特に砂利などを使用しなくても栽培できます。
また、簡単に栽培出来る スプラウト専用の容器も市販はされています。

以上、簡単な栽培方法の説明でした。

なお、部屋が暑かったり、栽培期間が長すぎたり、密集させ過ぎたり、その他の色々な条件等で、カビが発生してしまったり腐食してしまった場合は、もったいないですけど捨てましょう。

砂利とプラスチックの成長の違い
左が【砂利】・右が【プラスチックの粒】

天然の砂利を敷いたほうが成長が早い?

今回は試しに、「砂利(小石)を敷いた容器」と「プラスチックの粒を敷いた容器」との2パターンで同時に栽培をスタートしてみました。
そうしたところ、画像のように「砂利を敷いた容器(左側)」の方が何故だか早く成長しました。

ちなみに、バジルはアルカリ性が好きです。
詳しくは分りませんが、もしかすると、砂利の成分が水質をアルカリ性に変化させて、成長に役立ったのかな?
なお、砂利(小石)の種類によってはアルカリ性のものがあれあば、酸性のものもあるらしいので何とも言えませんが…。
とにかくこのバジルは、砂利の何かがお気に入りだったようです。

そのほか、天然の砂利を使用して良かったこと

これは、砂利(小石)の種類や粒のサイズにもよるのかもしれませんが、
一度水に浸かって全体が濡れた砂利は、容器内の水位が下がったとしても、ある程度の砂利が浸る水位があれば、常に全体(上部まで)が濡れた状態になっていました。
つまり、上部に敷いてあるキッチンペーパーへ常に水の補給がされている状態なのです。

一方、プラスチックの粒を使用したほうは、容器内の水位が下がったら、表面に敷いたキッチンペーパーは直ぐに乾いてしまいました。

ということは 砂利を使用した場合、仮に、少しの間水やりを忘れてしまって 水位が少し下がっていたとしても種が乾きにくいということです。
これは、まだ根が伸びていない発芽初期の頃では大切なことです。

成長したスプラウト

そして、バジルスプラウトの食べ方は…

バジルスプラウトは、料理の飾り付けや、味のアクセントにピッタリです。

食べ方の例えとしては…。
サラダに入れる。スープに浮かべる。ハムやサーモンで巻く。冷奴にのせる。ピザにのせる。パスタの上からちらす。ツナと和える。等など。
その他、バジルの葉と同じような使い方も。

なお、衛生面で生食が心配ならば、お湯に通すとか、料理と一緒に炒めるとかなど、火にかけてから頂きましょう。
但し、“しんなり”とはしてしまいますが。


以上、自家採取したバジルシードの食べ方と、バジルスプラウトの育て方でした。

なお、前のページでは、家庭菜園のバジルから種を採取する方法を紹介しています。
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ボウルに入ったバジルの種家庭菜園のバジルから「種」を採取する方法と、保存の仕方


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