葉の収穫がもう出来なくなってしまったバジル、そのまま処分してしまうのはもったいないです。

家庭菜園に咲いたバジル

バジルの株が大きくなると 先端に花(花穂)が咲きますが、花びらが散ったあと、その花の萼(がく)の中をよく見てみると、その中には「種」がなっています。
葉の収穫時期が終わる頃に それを採取しておけば、あとから色々な使い方が出来ますよ。

●まずは あたりまえですが、翌年に、庭やプランターなどの好きな場所に植えて、再び「ハーブ」として育てることが出来ます。
●そのほかに「バジルシード」は、スーパーフードとして頂くことも出来ます。
●また、お手持ちの適当な容器に蒔いて発芽させれば「バジルスプラウト」としても頂けます。これは、料理の付け合せやサラダなどにも最適です。

せっかくなので、このように最後までバジルを楽しむのもいいですね…。

下記では、家庭菜園のバジルから種を採取する方法や、そのあとの保存の仕方を紹介します。


■バジルの種は、乾燥した花穂から採取します。

摘み取った花穂たち

花穂を摘み取る場合、花びらが散ったあと しばらく経って「全体が茶色くなっているもの」を、種が落下してしまう前に摘み取ります。

なお今回は、「茎部分だけがまだグリーンのもの」も混在して咲いていましたが、全部一緒に摘み取りました。

「茎部分だけがまだグリーンのもの」は、1週間ほど天日干ししておきます。そうすれば全体が茶色くカラカラになります。

■採取方法


穂からしごき落としたバジルの殻

.種の入った殻(花の萼)を、穂の茎からしごき落とします。

まず茎の一端を指でつまみ、その状態のまま茎に沿って指をスライドさせてゆくと、
「種の入った殻」が、茎からポロポロとしごき落とされてゆきます。

なお、素手でやると、殻を支えている部分が指に当たって痛い場合があります。心配ならば軍手やゴム手などをしたほうがよいかも。

殻をふるいにかける

.殻を指で揉みほぐして、種を取り出します

種の入った殻(花の萼)を 網のザル(ふるいの代わり)の中に入れ、その下に、トレーや 広げた新聞紙などを置いておきます。
そしてその殻を指で揉みほぐすようにしながら、中から種をはじき出します。
※なお、殻を揉みほぐす時は、種が潰れないように優しくほぐします。

殻から種が出たら、そのままそのザルを使ってふるい落とします。

ふるい落とした種

.さらに、抜け殻と選り分けます。

トレーには、「種」と「抜け殻のカス」が溜まっていますので、トレーを揺すりながら抜け殻のカスを吹き飛ばします。

なお、カスの軽い部分は飛んでゆきますが、ヘタの様なものは種と一緒に残りますので、面倒ですが、最後には、平らな場所で手で選り分けます。

選り分けて集めた種

こんな感じです。

今回は、色んな大きさの花穂を50~60本ほど摘み取って、約13g(画像の量)を採取することが出来ました。
(この量は、花穂の大きさや採取の方法で前後すると思います。)

しかし、翌年に こんなに沢山の量を栽培してしまったら、菜園がバジルで“ボウボウ”になってしまい大変です。

なので、一部だけ「ハーブとして栽培する用」として保存し、あとの残りは「バジルシードとして頂く用」と、「バジルスプラウトとして頂く用」にします。
なお、「栽培する用」として保存する方法は下記にて記載。
あとの残りを頂く其々の方法は、次のページにて。


■翌年に 再びハーブとして栽培するための「種」として保存する方法

バジルをそのまま立ち枯れさせておいても、勝手に種が落ち、翌年にはそのあたりから芽が生えてきて育つのですが、 栽培する場所を変えたい場合や、プランターなどでも育てたい場合などに「種」として保存させておくと自由がきくので便利です。

種の保管方法の様子

「湿気・空気・光・高温」から 遮断して保存・保管することが大切。

まず、「発芽させるための種」として保存する際には、あまり寿命を消耗しないように「湿気・空気・光・高温」を避ける必要があります。

その保存・保管方法は…。
まず保存する前の基本として、しばらく広げた状態で干して、しっかりと「乾燥」させておきます。

そのあと、
●「湿気」を調整するために、紙封筒などに入れ。
●「空気」を遮断するために、密封の可能なポリ袋に入れ(心配なら二重にする)。
●「光」を遮断するために、缶などに入れ。
●「高温」を避けるために、冷暗所で保管します。

もし、冷暗所として冷蔵庫を使う場合、冷凍庫で保管するのはNGです。
仮に冷凍した場合、もし種に水分が残っていたら膨張や破裂などする恐れがあります。

また、寒い地域の場合、一冬だけ越すのであれば、
「暖房は入れない」けど「零下にはならない」そして「日の当たらない場所」であったら、家の中のどこで保管しておいても大丈夫でしょう。

なお、使用せずに長く置いておくと発芽率は悪くなりますので。とにかく翌年には植えるようにしましょう。
但し、翌年に植えたとしても、100%の発芽率ということはありません。


以上、バジルの種の採取方法と保存方法でした。

ちなみに、うちの家庭菜園では「紫蘇」も栽培しているのですが、翌年の栽培用として、バジルと一緒に「紫蘇の種」も採取しておきました。
ボウルに入った紫蘇の種

なお、紫蘇のほうが殻(花の萼)の形状が長めなので、殻の奥深くにある感じがして、多少取り出し難いような気はしましたが、採取の方法は、ほぼバジルと同じです。

そして、先ほども述べたように、バジルの種は、翌年に栽培して「バジルの葉(ハーブ)」として頂く以外に、 スーパーフードとして知られている「バジルシード」としてや、料理の飾りつけや風味付け、サラダなどにも最適な「バジルスプラウト」としても頂けます。

それら「2通りの頂き方」は、次のページで紹介していますのでどうぞ。
▼次のページ
大きくなったバジルスプラウトバジルシードの「食べ方」や「スプラウトにまで育てる方法」


ONLINE SHOP|オブノウ

ナチュラル キッチン雑貨

木と鉄の雑貨|of nou

インダストリアル家具

木と鉄の家具|of nou