前に、苛性ソーダを使用せずに石鹸を手作りする、基本的な作り方(リメイク・リバッチ)を紹介しましたが。
その作り方を応用して、さらにバリエーションを増やすのも石鹸作りの楽しみです。
今回は、見た目からも癒される おしゃれな雑貨のように作ったり、また、管理がしやすくなるようにするなどと、色々楽しく使えるようなアレンジ方法やレシピなどを紹介します。
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【石鹸素地100%で出来た石鹸】
パーム油がベースの、無添加(無香料・無着色)の市販のモノ。
[1]お茶などを入れる、手軽なアレンジ!
お茶には、ハーブティー・緑茶などと色々な種類がありますが、今回は紅茶を使いました。
紅茶の場合、あまり匂いはしませんが、ナチュラルな雰囲気はすごく出ます。
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【石鹸】100g(約1個)細かくけずる
【紅茶】 60g(cc)
重量で、石鹸 100:紅茶 60 の割合。
上記の材料の割合は、
石鹸が100gならば紅茶が60g(cc)です。
また200g:120gや、50g:30gという具合に、用意した石鹸の分量に合わせて紅茶を調整します。
紅茶は少し濃い目に抽出したものを作っておきます。
そして、材料が準備できたら、両方を混ぜ合わせて製作開始です。
とうぜん、完成した色は紅茶の濃さによって変わりますが、濃いほうが雰囲気のあるものが出来ます。
一瞬、使用前のオリーブ石鹸かな、と思うような見た目です。
作り方・道具
作り方や道具は、以前に、基本的な作り方を紹介したページに記載しています。
その、作り方のリンクまで移動 ↑上部にあります
[2]ハーブの葉などを混ぜて お洒落にアレンジ!
ハーブは、種類によってそれぞれ効能が変わってきます。
直接お肌に効果のあるものや、香りによって癒されたり脳に刺激を与えたりするものもあります。
しかし、ハーブそのものから もたらされる効果もありますが、
お洒落な見た目の石鹸には、目からも癒されるものです。
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【石鹸】100g (約1個)細かくけずる
【水分】 60g(cc) 水、お湯、精製水、ハーブの抽出液(ハーブティー)のいずれか
【ドライハーブ】0.2~0.4g(ハーブの種類にもよる)※小さじ1/2 で 約0.4g
重量で、石鹸 100:水分 60:ハーブ 0.2~0.4 の割合。
例えば、石鹸が100gならば水分が60g(cc)でドライハーブが0.2~0.4gです。
他にも、200g:120g:0.4~0.8gなど。
まず作り始める前に、ドライハーブは乳鉢などですり潰しておきます。
雰囲気を大事にしたい場合は粗めに、また、使い勝手や使い心地を大事にしたい場合は細かく粉状にすり潰します。
今回は、少し粗めに潰しています。
そして製作中に、そのすり潰したハーブを入れるのは、材料が完全に溶けてペースト(クリーム)状になってからです。タイミング的には型に入れる直前です。
もっと香りがほしい場合は、この同じタイミングで精油も数滴(少な目に)加えます。*精油の量は下記の項目で。
なお、入れたあとは均一に混ぜます。
作り方・道具
作り方や道具は、以前に、基本的な作り方を紹介したページに記載しています。
その、作り方のリンクまで移動 ↑上部にあります
[3]精油を入れて作るレシピは
精油には、気分を安定させたり、逆に種類によっては気分を高めたりと、
脳に刺激を与えたりする働きもあるらしいので、適切に使用すればとても生活が豊かになりそうですね。
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【石鹸】 100g(約1個)
【水分】 60g(cc)
【精油】 自分の場合は、3~10滴
この場合、1滴を0.05cc(ml)としています。
(ビンを振らずに少しずつ傾けてゆき、自然と垂れてくる 1滴。)
精油の含有量は、多くても石鹸全体の1%以下にします。 多く入れ過ぎると、肌などに異常をきたす原因となるようです。
製作の途中での精油を入れるタイミングは、石鹸が完全に溶けて、型に入れる直前です。
そして、入れたあとは均一に混ぜます。
作り方・道具
作り方や道具は、以前に、基本的な作り方を紹介したページに記載しています。
その、作り方のリンクまで移動 ↑上部にあります
使用する精油は
精油はエッセンシャルオイルとも呼ばれ、自然の植物から抽出された天然の液体です。
それらは、花、木、葉、種、果皮、樹皮、根などにほんの少量しか含まれていないので、純度100%の精油は結構高価なものです。
しかし、同じ精油(エッセンシャルオイル)と名が付いていても品質やグレードは様々です。
残念なことに、ただ匂いだけの合成品もあるようなのです。
そして、それらを使用すると、心身に悪い影響を及ぼすこともあるらしいので、必ず、天然の純度100%のモノを使用するということが重要です。
購入の際はよく確認して、信頼の出来るしっかりとしたメーカーのモノを選ぶことが大事ですね。
また、アロマオイル・フレグランスオイル・ポプリオイルと混同してしまいそうですが、これらは精油とは別物の合成品です。
精油よりも安いからといって安易に石鹸に入れるのはダメです。 多少高価であっても、品質のしっかりとした純度100%の精油を使用することです。
なお、精油には品質の保持期限がありますので、混ぜ込む時は品質の保持期限内のものにして、完成した石鹸はその期限内には使いきるように。
そしてなによりも、精油に添付の使用上の注意をしっかりと読んで、必ず守るということが重要です。
まともな製品には必ず添付されているはずです。
[4]製作日や添加した内容を、記しておく方法
手作りの石鹸のメリットのひとつに、
保存料や酸化防止剤などの、余計な添加物の入っていないものを自由に作ることが出来る、
ということがありますが、その場合、品質の悪くなる前に使い切る必要があります。
また、精油を混ぜ込んだ場合には、精油の品質の保持期限までには使い切ることも必要です。
しかし、いつ作ったものなのか、そして、なにを入れたのか判らなくなる場合が起きてくる可能性もあります。
そうならないためにも、石鹸には直接 作成日や添加したものを記載しておくと便利です。
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【スタンプ】 数字、ローマ字、など
やり方は、いたって簡単。石鹸の表面に作成日や混ぜ込んだものの名前を押すだけです。
しかし、乾燥してしまうと硬くなってスタンプがを押せなくなってしまいます。
スタンプを押すタイミングとしては。型から取り出してから1日以内が押し頃です。
[5]飾ってもおしゃれな芳香剤を作る(これは雑貨です)
石鹸を手作り(リメイク)していると楽しくなってきて、色々な種類のものを作りたくなってきますが、
本来の目的(洗う)ではない、芳香剤も作ってみたくなりました。
デザイン次第では、部屋の飾りとしても使えそうです。
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【石鹸】無香料のもの100g
無添加の石鹸は、酸化するといずれ色が変わってきます。変色を少なくしたい場合は酸化防止剤入りのもので。
【精油】10~20滴
石鹸に精油などの芳香成分を混ぜ込むと、芳香剤としても使えます。
しかし、精油は揮発性なので時間が経てば匂いが薄くはなります。
なので、そうなった時のためにも、最初からお洒落なデザインにしておくと、あとから飾りとしても楽しめます。
例えば、溶けた石鹸にフローラルな香料を混ぜ込み、その表面に、ドライフラワーなどを埋め込んで、花束などのようなイメージで作っても良いですし。
また他には、溶けた石鹸に柑橘系の香料を混ぜ込み、そこに、ドライオレンジとスパイスなどを埋め込めば、見た目も香りも美味しそうな(食べれません)芳香剤が出来上がります。
精油を混ぜ組むタイミングは、上記の項目と同じように、石鹸がペースト状に溶けた状態で加えます。
そして、溶けた状態のまま型に流し込み、石鹸がまだペースト状で軟らかいうちに、飾りを表面に埋め込んで(のせて)完成です。
ちなみに、香料としては、精油以外の芳香成分を混ぜ込んでも良いとは思いますが、
その場合、絶対に石鹸として使用しないことです。あくまでも雑貨として扱い、見た目と香りを楽しむだけにします。
また、混ぜ込んだものがもし精油だったとしても、多く入れ過ぎた場合や、使用期限を過ぎた場合は使用しないほうがよいです。
[6]使用する前には、パッチテストを
以上、色々とアレンジしてみましたが、石鹸は直接肌に接触するものなので安心安全が基本です。
精油(エッセンシャルオイル)やハーブを入れる場合には、効能は何なのか、また、自分の体質には合うのかを調べて、確認のうえで入れることが重要です。 もし自分で判断が出来ない場合は、使用しないということも大事です。
そして、材料となる石鹸や精油の説明書やパッケージに記載の注意事項は必ず守ることです。
また、以上の手作りの石鹸は、あくまでも個人的に使用するためのものですが。
使用する前には、必ずパッチテストを行うことも大切です。
本格的なパッチテストは1日とか2日とかかかるらしいのですが。
最低でも、簡易なパッチテストはしておきます。
簡易なパッチテストの方法は、泡立てた石鹸を腕の内側などの皮膚の柔らかい場所に少しのせて まずは1分間放置し、皮膚が赤くならないか、かゆみや刺激や違和感を感じないかを確認します。もし異常を感じたら使用は中止です。
なお、テストが終わったあとは、泡をつけた箇所は水やお湯でよく洗い流しておきます。
もちろん、パッチテストをして、そのときに異常が出なかったとしても、あとで使用した時に異常が起きた場合には使用を中止します。
そして、念のためにお医者さんに相談することも大事です。