「きんつば」と言えば、あんこの外側を薄い皮で覆っている四角い形のものが一般的だけど、所によっては丸いタイプもあるらしい…。

そう言う我が地元の周辺地域にも四角と丸の2種類のきんつばがある。
1つはごくごく一般的な四角い6面体の薄皮タイプ。もう1つは平たくて丸い形をしている。
四角いタイプも普通に美味しいが、丸いほうのきんつばもまた違った味わいがある。なお食べた感じとしては、どちらかと言うと饅頭のほうに近い…。

今回はその丸い形のきんつばを作る。
というか、最初は四角いタイプのきんつばを作るつもりだったが、寒天と白玉粉が手元に無かった。
ということで、手持ちの材料だけで作れるこの丸いタイプを作ることにした。
かえってこっちの方が寒天であんこを四角に固める作業が要らないので作るのが簡単。
まあそこそこ別物にはなりますが…。


■それでは、丸いきんつばのレシピです。

お店で市販されているものは確かに美味しい。ただ自分的にはちょっと甘い。そして皮の量が少し多い。
今回はせっかくの自家製なので自分好みに寄せて作ることにした。
まず皮の甘さは控え気味に…。なお糖分が少なめになるので焼き色は多少薄く(白く)はなる。
そして、自分的にはあんこ感の強いほうが好きなので皮の量は少なめにしておいた…。
結果的にお店で市販されているものと似ているかどうかは別として結構美味しく出来上がったと思う。
皮を薄くしたのであんこの味が引き立っていて、甘さ控えめの素朴で家庭的な感じ。個人的には大成功…。
食べた感じとしては、薄皮タイプの大判焼きに多少近いかな…。

生地の材料を並べてある
■材料(10個分)
【あんこ】… 300g
◆生地
【薄力粉】… 150g
【ベーキングパウダー】… 8g(小さじ2)
【上白糖】… 18g(大さじ2)
【水】… 180g(ml)
◆焼くとき用
【油】… 適宜g

【ベーキングパウダー】今回は、アルミニウムフリーのタイプを使用。
【油】は、癖のない菜種油や太白胡麻油などがおすすめです。

なお、上記の量だと生地は多少余るかもしれないが、その時は最後に生地だけを平たく焼いて食べればいい。もしくは、あんこが余っていたらさらに作ってもいい…。

■作り方


ホーローの容器に入ったあんこ

.まず、あんこを用意する。

今回は、小豆を煮てあんこを作りましたが、市販のあんこを使ってもよい。
自家製の場合は、出来上がったあと常温になるまで冷ましておく。

■あんこの作り方は
甘さ控えめ、ほっくりとした素朴な味の「手作りあんこ」 のページ(当ブログ内)を参照。
なおその手順で作るときに、最後の煮る(練る)工程で「つぶし餡」にしておくと、このあとで作るあんこ玉がまとまりやすくなる。つぶし餡とは、つぶあんの小豆をつぶしながら練ったあんこのこと。

ちなみに、砂糖の部分の何割かを水飴にしておくと、ねっとりとしてさらにまとまりやすい。
自分の場合は“ねっとりあんこ”よりも“さっぱりあんこ”の素朴さが好きなので砂糖だけにした。
ただし、当日の内に食べる分には全然いいが、次の日になるとあんこの水分が多少生地(皮)のほうにもっていかれ気味になってしまう。
お店屋さんのあん菓子のように次の日もしっとりとさせておきたい場合は水飴を入れておくといいかもしれない。そこはお好みで…。

あんこを丸めて玉状にしてある

.あんこ玉を作る。

あんこを好みの大きさに丸める。
今回は、30gに丸めたものを、10個作った。

生地の作り方の順番

.生地を作る。

●まず、薄力粉にベーキングパウダーを入れ、軽く混ぜ合わせる。
●次に、生地を作るボウルに砂糖を入れておく。
●そして、粉ふるいやザルなどを使って薄力粉をふるいながらボウルに入れ、そのあと底になった砂糖と軽く混ぜ合わせる。
※なお、ボウルに砂糖を入れる工程と薄力粉をふるって入れる工程は逆でもよい。
●そこに水を注ぎ、ダマをつぶすようにしながら粉を溶く。とにかくここは絶対に練らないように。

フライパンに生地を落として焼く

.まず片面を焼く。

最初にフライパンを弱火にかけ、クッキングペーパーなどを使って油を薄くのばしておく。

●まずボウルに入った生地の中にあんこ玉をドボンと入れて全体に生地を絡ませる。
そして、サーバースプーンやお玉などを使ってあんこ玉と一緒に生地をすくい、そのままフライパンの上に落とす。この時、生地を先にたらし、その中心にあんこ玉を置くようにする。
●生地にプツプツと気泡が出て表面が乾燥してくるまでそのまましばらく焼く。

生地をひっくり返す

.生地を追加してひっくり返す。

●生地にプツプツと穴が開いて表面が乾いてきたら裏面を確認し、いい感じに焼き色がついていたら、あんこ玉の上にのせるように生地を追加します。
●そして、追加した生地がトロトロのうちに速攻でひっくり返す。

フライ返しであんこをつぶす

.あんこ玉を押さえてつぶし、平たくして焼く。

●ひっくり返したあと、すかさずフライ返しで押してあんこ玉をつぶして平たくする。とにかく追加した生地がまだ固まらないうちにつぶします。
●好みの焼き目がつくまで焼いたら、皮が薄めな丸いきんつばの出来上がり…。

完成したきんつばとその断面

焼いた直後は、皮の薄い部分が少しパリパリしていてすごく美味しい。出来たての薄皮たい焼きのようです。これは自家製ならではの楽しみ。
もちろん、冷めたとしても皮がしっとりと柔らかくなって普通に美味しいです。
ただ、作ってから食べるまでの時間にもよるけど、次の日になると多少パサパサ気味になっていることもある。とにかくこういうたぐいものは作った当日中に頂いたほうが確実に美味しい…。

でも、どうしても食べれないという場合は冷蔵庫に入れて保存しておくことになるとおもうが、そうすると、たいがいはパサパサしてしまうはず。
その場合は、軽~くレンチンすると多少ふんわりとします。なお、やり過ぎはNG。

あと賞味期限は、作った当日~次の日ほどまでだと思う。あんこものだし砂糖控えめなので…。


残った生地を焼く

上記の材料では、きんつば10個分の生地としていますが、付け方次第では生地が余ったり足りなかったりするかもしれません。
ただ、どちらかと言えば生地のほうが多小余るような感じの量にしてありますので、もし生地が余ってしまった場合は、あんこ玉を追加してギリギリまできんつばを作ってもいいし、もしくは生地だけを薄く焼いて、そこにバターやジャムなどを付けて食べてもいい。


よもぎ味の丸いきんつば

生地によもぎの葉を混ぜ込ませても美味しい。

ちなみに、せっかく自宅にある材料だけで完結するつもりだったのに、プレーンタイプが美味しかったので、ひょっとするとよもぎが入ってるタイプも美味しいのではないかと気になってしまい、結局その材料を買ってきてしまった。

お店によっては生地によもぎを混ぜたタイプもあるので、さっそくそれも作ってみた。

今回入れたのは乾燥のよもぎ葉。
そのグラム数は量り忘れたが、こんなもんかなという色になるまでちょっとずつ生地に入れていったのがこの感じ…。
なお入れる時は、微量の水でふやかしてからです。生地に直接入れるとダマになりやすいので。

ともあれ、よもぎとあんこの相性はバッチリ。
これも美味しかった…。


以上、丸い「きんつば」のレシピでした。

参考にした市販の丸いきんつばは色んなお店が出しているが、中には今回作ったものよりもちょっとだけ黄色っぽい生地のタイプもある。何度もそれは食べているが、生地は少しホロホロとほどけるような感じ…。おそらくそのタイプのものは、卵や何かが入っていると思う…。
とにかく今回作ったきんつばは、それらとは甘さも生地の食感もまあまあ違うけど、自分的には今回作ったほうが素朴な感じがして好みかな…。焼きたて直後のパリパリも食べれるし…。


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