リユーザブルバッグとも言われるエコバックには「使い捨てのプラスチック製レジ袋をそのまま布製にしたようなタイプ」のものや「細い帯状の持ち手のあるシンプルなトートバックタイプ」のものなどがありそのデザインも様々。
プラスチック製レジ袋をそのまま布製にしたようなタイプにしても、曲線部分を含むデザインもあれば、直線のみで構成されているデザインもある。
今回はその後者にあたる「直線のみで構成されているデザインのエコショッピングバック」を手作りしてみます。

裏地無しで、複雑な型紙も要らない。
布端の始末は三つ折り縫いと袋縫いだけの構造。
ロックミシンもジグザグミシンも必要ありませんし縁どり用のテープなども使用しません。


■“裁断”も“縫い”も、ほぼ直線だけの「エコバック」の作り方。

下記で作るエコバックの大きさは、どちらかと言えばミニサイズです。ちょっとした買い物やサブバックにはいいですが、スーパーなどで使用する本格的なショッピングバックとしては小さいかと思います。
なお、普通のサイズがいいという場合は、ページ下部にてその裁ち方図も記載してありますので参考にしてみて下さい。■普通サイズのエコバックは…。

■今回使用した材料

【布】… 11号綿帆布

【ミシン糸】 帆布の雰囲気に負けないように、そこそこ太目である20番糸を使用しました。強度も欲しかったし。
【布】今回は小さく折りたたむことをあまり想定していないのでまあまあ厚手の生地を使いますが、折りたたんだ時に超コンパクトにしたい場合は薄手のナイロン生地を使うのもいいかもしれません。

■作り方


.生地を裁断する。

まず、裁ち方図の通りに生地を裁断します。
[袋部が2枚]と[持ち手が2枚]です。

.持ち手の両端で三つ折り縫いをする。

まず持ち手の両端を三つ折りにしてアイロンで押さえ、コバステッチをかけて縫い留める。

なおそのとき、くの字に折れ曲がった側の上下には布の端が少しはみ出た感じになるので、そのはみ出した部分はカットしておく。

※赤い点線がその工程での縫い線です。以下の工程でも同様。

.袋部と持ち手を縫い合わせる。

●袋部と持ち手をイラストのように合わせ、端から2cmのところで縫い合わせる。

●そのあと、袋部を縫い合わせた線で折り曲げてアイロンで押さえておく。

以上の作業を持ち手の上下で行い、下記工程3のイラストのように全パーツをつなげる。

.縫い合わせた端部分を三つ折りにする。

袋部と持ち手を縫い合わせた端部分(2cmの部分)を内側に三つ折りにしてアイロンで押さえる

なお、帆布のような厚くて硬い生地の場合、何枚も重なる部分はアイロンでは折り曲げ跡を付けにくいので、木槌などで叩いて折り曲げるといい。
そうすると高さも低くなって、ミシンにも多少は通しやすくなります。

ただし、叩き過ぎは生地を傷めますので、ほどほどの力加減でほどほどの回数を…。

.三つ折りにした部分を縫い留める。

三つ折りにしてアイロンで押さえた部分にコバステッチをかけて縫い留める。(三つ折り縫いにする。)

さらに、飾りのコバステッチを入れてもよい。

この工程5では、左側イラストのまま(上記のまま)でもいいし、右側イラストの様にオモテ面から飾りのコバステッチを入れてもよい。

なお、飾りのコバステッチは入れても入れなくてもいいですが、入れたほうが仕上がり的にも見た目的にも完成度はアップします。

.袋部を合わせて両脇を縫う。

袋部を外オモテで合わせ、縫い代0.5cm(5mm)で両脇を縫う。

.両脇を袋縫いにする。

●まず、縫い代(0.5cm)をアイロンで割ります。
なお、縫い代を割る(画像のように開く)のは布が1枚の部分だけで、上部の布が重なった硬い部分(三つ折りの部分)は無理に割らなくても大丈夫です。

※ちなみに、このようにアイロンで縫い代を割らなくても袋縫いは出来るが、割った方が確実に袋縫いの作業はしやすい。

●そのあと、袋部をひっくり返して中オモテ(ウラが外側)にし、端から0.8cm(8mm)の出来上がり線でミシンをかけて両脇を袋縫いにします。

.下端を縫う。

もう一度ひっくり返して外オモテにし、袋部の下端(底)を縫い代0.5cmで縫う。

.ひっくり返して角部を整える。

再びひっくり返して中オモテ(ウラが外側)にする。

そして、袋部の内側から何か(例えば箸の先など)で突っついたり、折り重なった部分の端を目打ちなどで引っ張り出したりして、両端の下端の角を出す。

10.両サイドにマチを作り、下部を袋縫いにします。

●まず、両端部分を5cmの幅で折り曲げます。
●そして、下の端から1cmの出来上がり線のところにミシンをかけると、折り曲げた部分が縫い留まると同時に下部は袋縫いとなります。

なお、この5cm折り曲げた部分が、袋を広げた時に10cmのマチとなります。

11.持ち手の上部を縫う。

上記工程10の状態のまま、持ち手の両端部分を3cmの幅で内側に折り曲げ、イラストのように上端から0.3cmくらいのところで縫い留めます。

最後に、袋部と持ち手をひっくり返して形を整え、アイロンで押さえて折り線を付けたら完成です。

今回はしっかりとした厚手の帆布生地で作ったし、普通サイズよりも小さ目なので、ランチバックなどとしても使えるような感じです…。


■普通サイズのエコバックは…。

上記で作るエコバックはミニサイズでしたが、普通サイズ(Mサイズ)の型紙も考えてみました。

イラスト左側が上記で作るミニサイズで、右側が別に考えてみた普通サイズ(Mサイズ)です。

巷にはもっと大きいサイズもありますが、大きすぎると取り回しがしにくくなるということもあるので自分的にはこのくらいがいいかと思います。
また、サイズに余裕があるとついつい物を入れてしまいそう…。もし満タンに入れてしまった場合、重くて持てなくなるというのも何ですし…。

このMサイズは普通によくある大きさで、特に大きいわけでも小さいわけでもなく、自分が所持していたごくごく一般的な市販のエコバックとあまり変わらない大きさにしてあります。

なお、イラストに記載されている寸法(単位cm)はおおよそのもので、mm単位での最後の一桁は四捨五入してあります。また、使用する生地の厚さや作業の仕方によっても多少は前後します。

作り方は同じ。

持ち手と袋部は裁ち方図の通りで、各2枚ずつ用意する。
作り方は、上記のミニサイズの場合とまったく同じです。なので完成した時のマチ幅も同じ10cmとなります。


以上のように、直線の裁断だけで作れる「エコショッピングバック」を手作りしてみました。

上記の「ミニサイズ」も「Mサイズ」もイラストが小さすぎてサイズ感がイメージ出来ないという場合は、手持ちのエコバックのサイズを実際に測ってそれで推測してみるか、もしくは紙などで簡単なサンプルを作ってみて、それでイメージしてみるというのもいいかもしれません。

なお今回はこちらで考えたサイズなので、それぞれの使い方に合わせたサイズに調整してもいいと思います。
さらにミニミニにしてもかわいいし、もっと大きくしてもいいかもしれません。


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