翻訳サイトに、「Cutting board(カッティングボード)」と入力すると「まな板」と出てくる。
逆に、「まな板」と入力すると「Cutting board」や「Chopping board(チョッピンッグボード)」と出てくる。

つまり、大きな括り(くくり)では、両者は基本的にほぼ同じものであるということです。


しかし、どうしても区別するとなると、

まな板と、その上にのせた玉ねぎ

●まな板は…

【使用する場所】 主に台所(キッチン)。

【用途・目的】 食材をカットする際に、その食材と作業台の間に敷く“調理道具”である。
目的は、食材が滑らないようにするため。食材を衛生的に保つため。作業台を包丁の刃から守るため。硬い作業台から包丁の刃を守るためなど。

【材質】 コンコンコン!と、みじん切りや千切りなどをする際に、包丁の刃が強く当たってもその刃に優しい“柔らかめの木”・プラスチック・合成ゴムなどを使用。

カッティングボードの上にサンドイッチ

●カッティングボードは…

【使用する場所】 キッチンでも使用はするが、食卓テーブルの上などでも使用する。

【用途・目的】 食材をカットする際の調理道具である“まな板”としての役目(どちらかといえばキッチンではサブ的で、食卓テーブルでは切り分け用。)があり。
それ以外には、料理やスイーツなどを盛り付けるための「トレー」や「皿(プレート)」などのテーブルウェアとしての役目も果たす。

【材質】 一般的には木製である場合、広葉樹のような“硬い木”を使用していることが多い。
また、テーブルウェアとしても使えるようなデザインだけに重きをおいて、例えばガラスやステンレスなどのように、あまり包丁の刃に優しくない材質のものもあります。
もちろん、包丁の刃にも優しい“柔らかい木”で作られたカッティングボードもあります。

以上のように、
まな板とは、毎日の調理の際には絶対に欠かせない調理道具。とにかく日本では必需品。
カッティングボードとは、無いよりもあったほうが調理の作業などが便利になる調理道具であり、
また、食を飾るための食器(テーブルウェア)としても使えるので、いくつかのサイズやデザインのものを持っていると、キッチンライフも食卓も楽しくなる、といったところでしょうか。

まあ、それぞれの使い方は、自分の環境に合わせて自由に使えばいいのですが。

まな板カッティングボード

木のカッティングボード |of nou

ちなみに、プラスチック製や合成ゴム製、ガラス製やステンレス製のものは、キッチン道具のメーカーが近代になってデザインし始めたものなので、あくまでも 木の代用品扱いでよいかと思います。
なので、以下では、古くから使用されている“木製のもの”を前提としています。

食卓の上で、皿として使う

カッティングボードの概念とは

まずカッティングボードには、料理でもスイーツでも何か食べ物を盛り付けて、それをそのまま食卓にサーブするという使い方があります。
つまり、盛り付け皿(テーブルウェア)としても使用することの出来る「板(ボード)」ですね。

ということは、和食屋さんなどで「板」の上に寿司や料理などが盛り付けられて出てくる時の その「板」もカッティングボードなのかということになりますが、ちょっとイメージは違います。

やはり、食材や料理などをその上でカットすることが出来る仕様である。ということが前提で。
それを踏まえたうえで、そのまま食卓にも出せる仕様であるということです。

さらに、名前が横文字(Cutting board)なので、デザインには洋風のイメージがあったほうがそれっぽいですよね。
例えば、あきらかにこれは“和風のまな板”だぞ、と見えるものにスイーツを盛り付けてサーブするというのもチョット、ん…?。ですから。
とにかく、テーブルウェアとしても使用するとなるとイメージはすごく重要です。

次に、まな板は日本語であり、カッティングボードは外来語です。
ということは、まな板は、日本の調理方法(切り方)や調理器具(包丁)に合ったもののはずですし、カッティングボードは、西洋のそれらに合ったもののはずです。
そして、国によって作られている料理自体も違いますし、料理の文化や風習も違います。
さらに、国によっては鍋やフライパンの上でそのままペティナイフなどで食材をカットする場合もありますので、食材などを切るときに使う調理道具としてのイメージも、日本とは多少は異なるところはあるでしょう。

ともあれ、カッティングボードという概念は、西洋の食文化が入ってきたときに、それと一緒に入ってきた生活文化のひとつでしょうし。
また、ビジネスマン達が、従来まで日本になかった目新しいデザインのカッティングボードを海外で目にし、それをおしゃれな雑貨として輸入し、そしてそれが全国のデパートや雑貨店などからビジネスとして広まり、その後、国産品も登場して日本に根付いたというものです。

まな板の上でリンゴをカット

使い方は、生活スタイルにあわせて

「カッティングボード」でも「まな板」でも、日本で販売されているものは、とにかく食材をカットする際に、その下敷きとして使用するというのは基本にあって。
そのほかの使い方は、其々のデザイン・サイズ・材質によって使い分けるという感じでしょうか。

大きいサイズのものは、材質に関係なく、食材に粉や調味料やスパイスなどを振りかける時のバット代わりとしても使えますし。
小さいサイズのものは、取り回しがしやすいので、ちょっとだけ薬味やフルーツなどをカットする際に使うなどと、何枚か持っていて、大きいまな板のサブとして使っても便利です。

材料として、向いている「木」は?

なお、日本に生息している木で、それが「まな板」もしくは「カッティングボード」のどちらに向いているのかというのを比較すると。

●針葉樹は、ヒノキ・イチョウ・ヒバのように、比較的柔らかい木なので、どちらかといえばまな板に向いている。
●広葉樹は、クリ・ケヤキ・ヤマザクラ・クルミ・タモ・ナラのように、硬くて重いのでカッティングボード向いている。

まあ、桐(キリ)のような超柔らかくて軽くて、どちらかといえば まな板向きの広葉樹もたまにはありますが…。

とにかく「まな板」であろうと「カッティングボード」であろうとその違いは意識せず、サイズやデザインなどの仕様を見て、それで感じたまま自由に使えば良いだけです。

なお、木製品の場合は、シミなどが付きにくいようにするために、オイルでメンテナンス(お手入れ)しておくのもよいかと思います。
テーブルウェア(食器)として使用する場合は、見た目もキレイなほうが良いですからね。

▼下記のページでは、木製雑貨などをメンテナンスする方法も紹介しています。
乾燥中の木製のカトラリー木製の食器やカトラリー及び調理道具のお手入れ方法

クルミの実でメンテナンスした後の木製品「クルミの実」を使って木製品をメンテナンスする方法


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